JLPT文法解説:ばかりだ ばかりか ばかりに んばかりに とばかりに ばかりでなく N1~4

バカリ族7種

たばかりだN4 ➀直後L46
 ・去年結婚したばかりだ

ばかりだN2 ②(マイナスの)継続
 ・成績は悪くなるばかりだ

ばかりだN4 ③(マイナスの)過多・不満
 ・彼はお菓子ばかり食べる  食べてばかりいる

ばかりかN2 ④累加
 ・漢字ばかりか、ひらがなさえ書けない。 電気代ばかりか、水道代も値上がりする。

ばかりにN2 ⑤(マイナスの)原因
 ・勉強しなかったばかりに、不合格だった

ばかりでなくN3 ➅だけじゃなく
 ・仕事ばかりでなくプライベートも充実させたい

とばかり N1 ⑦~のような様子で
 ・木が倒れんばかりの強風が吹いている

んばかり N1 ⑧~のように
 ・溢れんばかりの笑顔

数詞+ばかり くらい・約・だいたい

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用法① N4 直後

接続

た形+ばかりだ
   V:した+ばかりだ
   A:なし
 Na:なし
   N:なし

意味・使い方

1.ある動作が終わった直後であることを表す

2.「~ところ」は「です」の他に、助詞「へ、を、に、で」を伴う表現、「彼女と話しているところへ友達が来ました。」などもあるが、それらを扱うのは中級

46課

例文

今、電車に乗ったところだ。

ごはんを食べたところだ。

✕ 昨日結婚したところだ。(なぜこの文が✕なのかは「ところ・ばかり」違いに解説があるので参照のこと)

 

用法② N2(マイナスの)継続

接続

じしょ形+ばかりだ
   V:する+ばかりだ
   A:なし
 Na:なし
   N:なし

意味・使い方

1.~し続ける・ある状態が長く続く

2. バカリN4の本来の意味は「~が多すぎる」という意味であり、そこからの派生としての用法がこれなので、意味が似てしまうが、こちらは変化の動詞を使って「ある状態が悪い方にそのまま進行し続ける」ことを表す。「悪い方に」というのがバカリN4の名残りであり、イッポウダとの違いをはっきり示せる

3.Xが変化する動詞かどうかで用法が分かれる

4.派生なので、接続できるものもバカリダより少ない

5.「忘れる」などの、「繰り返し行わない動詞」は✕
 ・日本語は使わないと、忘れる ✕ばかりだ 〇一方だ
 (ちなみに、「忘れる」は【覚えている→忘れる】という変化を表す)

6.プラスは基本的には✕
 ・給料は✕よく 〇悪く なるばかりだ
だが、「感謝するばかりだ」「感心するばかりだ」のような使われ方もする

例文

彼の成績は悪くなるばかりだ。

体重が増える。

現状維持では後退するばかりだ。

『理想は金にならない。へたに理想なんかもってると自分が損をするばかりだ。小説に必要なのはイデオロギイで、それはそれとしてまあいいが、理想なんか気違いのもつものだ』 ――イリヤ・エレンブルク,「雪どけ」1954年

貰えたことに感謝するばかりだ。

感心するばかりだ。

自分の中でもやもやするばかりだ。

用法③ N4 Nの過多

接続

Vて形・N+ばかりだ
   V:ゲームして+ばかりだ
   A:なし
 Na:なし
   N:ゲーム+ばかりだ

意味・使い方

1.多すぎることに対して、話者の不満や非難の気持ちが出る
 ・毎日✕日本語〇漢字ばかり勉強している(日本語のために学校にいるのだから✕)

2.その動詞に対して使うNが極端に少ない場合は✕。例えば食べるものはたくさんあるので、「お菓子ばかり」はいいが、吸うものはタバコぐらいしかないので「たばこばかり」とは言えない
 ・✕たばこばかり吸うと、病気になる(たばこ以外に吸うものはない)
 ・たばこを〇吸ってばかりいると、~

3.2にも関係することだが、バカリがどこに付くかが大切
 ✕たばこばかり吸っている
 〇たばこを吸ってばかりいる

4.不満を述べない場合もあり、その場合は単に「~だけ」という意味になる
 ・私は美少女ばかりに優しいわけではないんですよ
 ・全てが初めて知るものばかりで楽しいです

参.すぎる

例文

忙しいから、ファストフードばかり食べている

勉強しないで、ゲームしてばかりいる

一つのミスにとらわれるとそればかりに気が向いてしまって視界が狭まる

目新しい物ばかりに目を向ける

安易で効果のないことばかりに時間を浪費するのはやめよう

現在の企業の経営者は無責任な守銭奴ばかりになってしまっている

組織に身を捧げるということばかりに価値を置きすぎている

お取引中至らぬ点ばかりに加え、お礼が遅れ恐縮です

用法④ N2 累加

接続

ふつう形+ばかりか┃以下接続例
   V:しない+ばかりか
   A:難しい+ばかりか
 Na:元気な+ばかりか
   N:日本語+ばかりか

意味・使い方

1.XとさらにYも~だ

2.バカリカは他の「だけじゃない族」の中でもYを強調

3.「XとYも」を表すので、「さえ・すら・も・まで」などYを強める言葉と併用が多

4.+も-もいいが、他のバカリの用法に引っ張られ、文脈によっては-の意味が出てしまうことがある

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比較文型:「のみならず N2」

比較文型:「ばかりでなく N2」

バカリカの方が話者の強い気持ちを言う
 ・あの先生は日本語ばかりでなく、英語も教えている(←単なる累加)
 ・あの先生は日本語ばかりか、英語も教えている(←先生英語も教えられるんだ!すごい!という気持ちが出るので、「〇教えている」「◎教えられる」。この文にマイナスの意味は現出しない)

例文

漢字ばかりか、ひらがなさえ書けない。

電気代ばかりか、水道代も値上がりする。

あの先生は日本語ばかりか、英語も教えている。

甘い言葉にのせられると、お金を失うばかりか、あなたの信用を無くすことにもなります。

正論を言っても取り合ってもらえないばかりか、逆に「お前が間違っている」と非難されるなんてことは普通だ。

見た目も悪いばかりか肌がかさつく原因ともなる。

スタンフォードは「文武両道の大学」というイメージで、学問ばかりか、「スポーツでも名門大学」とされています。

彼は女性ばかりか男性からも嫌われている。

 

用法⑤ N2 (マイナスの)原因

接続

ふつう形+ばかりに┃以下接続例
   V:しない+ばかりに
   A:難しい+ばかりに
 Na:元気な+ばかりに
   N:日本語である+ばかりに

意味・使い方

1.前件「だけ」が理由で悪い結果になった

2.後悔、残念な気持ちを表すことが多い。それだけのためにこうなったという強い批判・非難、後悔の気持ちが入る

例文

無理して働いたばかりに入院してしまった。

彼をいじめたばかりに不登校になってしまった。

夏休みずっと遊んでいたばかりに試験に失敗した。

昨日腐った牛乳を飲んだばかりにお腹を壊してしまった。

傘立てに傘を入れておいたばかりに傘を盗られてしまった。

自転車のカギを忘れたばかりに盗まれてしまった。

友達の保証人になったばかりに、私が今友達の借金を払っている。

妻に酷いことを言ってしまったばかりに、離婚することになった。

適当な写メを送ってしまったばかりに、それ以来連絡がとれなくなってしまった。

用法⑥ N3 ~だけでなく

接続

ふつう形+ばかりでなく┃以下接続例
   V:した+ばかりでなく
   A:難しい+ばかりでなく
 Na:元気な+ばかりでなく
   N:日本語+ばかりでなく

意味・使い方

1.XとさらにYも~だ

2.後件に働きかけのある文も〇。意志も〇だが、使う場合は前件に対しての話者の非難の気持ちが出る
 ・考える 〇ばかりでなく ✕ばかりか、早く書き始めなさい  
 ・車 〇ばかりでなく ✕ばかりか家も欲しい

程度の対比を表す文型

はおろか N1」  「ばかりでなく N3

うえに N3」  「のみならず N2

どころか N2」  「ばかりか N2

にかぎらず N2」  「だけでなく N3

はもとより N2

例文

乗り物は速さばかりでなく、安全性もないとだめだ

日本語学校は、ただ日本語を習うばかりでなく、習慣も習うことができる場所だ。

テストの前は学生ばかりでなく、先生も忙しい。

中田選手は運動ばかりでなく、勉強も得意だ。

泥棒はお金を盗んだばかりでなく、家の窓も壊していった。

会社の業務改善は、営業部門ばかりでなく、社員全体の努力にかかっている。

質問ばかりでなく、自分でも考えてみなさい。

言われたことばかりではなく、自分でも考えろ!

この商品は送料がかからないばかりでなく、手数料も無料だ。

ネットはやり過ぎると自分で考えなくなるばかりでなく、頭も悪くなるそうだ。

用法⑦ N1 ~のような様子で

接続

ふつう形+とばかりに┃以下接続例
※動詞は命令形もある
   V:した+とばかりに
   V:しろ+とばかりに
   A:難しい+とばかりに
 Na:元気+とばかりに
   N:チャンスだ+とばかりに

3グループ動詞は「~する」→「~せん」となる

意味・使い方

1.実際に言うのではなく、いかにもそのような態度や様子で、ある動作をする

例文

登山の途中、彼は休もうとばかりにその場に座った

今がチャンスだとばかりに

ここぞとばかりに大して普段つぶやかないBIGBANG好きでもない人がBIGBANGとかTOPとか呟く

ここぞとばかりにしつこい程やる

渡りに船とばかりに

 

用法⑧ ~のように

接続

Vない形+んばかりだ/に
   V:言わ+んばかりだ/に
   A:なし
 Na:なし
   N:なし

3グループ動詞は「~しない」→「~せん」となる

 

意味・使い方

1.~ように

2.話者の様子には使わない

 

例文

溢れんばかりの笑顔

胸が張り裂けんばかりに辛かった。

まるで整形を悪だと言わんばかりに叩くけどコンプレックス解消するのはいいことではないだろうか。

夏、その身が裂けんばかりに震わせる蝉

お腹がはち切れんばかりにいっぱいになりました。

畳んだ服がクローゼットの上に、崩れんばかりに山積みになっている。

ケーキにふんわり生クリームと、春摘み苺があふれんばかりに載っています。

 

用法⑨ くらい・約・だいたい

接続:数詞+ばかり

概数を表すもので、同様の言葉「~くらい」と同じ意味ではあるが、あまり使われない
 ・3人~足りない

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