【画像】助詞「は」「が」の用法 違いと使い分け

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6つの用法

①名詞修飾
②対比
③最低限(予想以上のモ)
④目前・話題(取り立てのハ)用法
⑤強調
⑥既知と未知

①~⑤の内、①~④は初級でも教えるが、残りは取り立てて説明する機会はない。「は」「が」の違いを説明する際は、上クラスならまとめて教えても構わないが、1日二つか三つを2日に分けて教えるのが望ましい。

①名詞修飾┃Noun modification

名詞を修飾する節内の主語に付くハ→ガ

 

会話例:
T:これは何ですか
S:時計です
T:これは時計です。私は東京で買いました。長いですね。
 ➔これは私は東京で買いました時計です。

T:私ハはダメです。ハをガにチェンジします。「買いました」もふつう形にチェンジ。「買いました」のふつう形は?
S:買った
 ➔これは私が買った時計です

板書:

 

例文

  • 私はよく聞きます + これは音楽です ➔これは私がよく聞く音楽です。
  • 私は昨日作りました + それは料理です ➔それは私が昨日作った料理です。
  • 毎日彼は読みます + あれは本です ➔あれは毎日彼が読む本です。

関連:22課 名詞修飾

ちなみに、名詞修飾には呼び方に違いがある。

国語文法(日本人が学ぶ日本語)→連体修飾
日本語文法(外国人が学ぶ日本語)→名詞修飾

体言という言葉は日本語教育の世界では使われない。

②対比┃Comparison

XとYを比べる際のそれぞれに付く助詞→ハ

 

会話例:
T:S1さんはひらがなが書けますか
S1:はい、書けます
T:じゃ漢字は?
S1:書けません
T:ひらがなが書けますが、漢字が書けません。ガはハにチェンジします
 ➔ひらがなは書けますが、漢字は書けません

 

例文

  • お酒は辞められますが、たばこは辞められません
  • 昨日は風邪でしたが、今日は元気です

関連:27課 対比の「は」

③最低限┃Minimum

最低限の事を指す場合→ハ
これは予想以上のモと比較して教授するとわかりやすい

 

会話例:
T:結婚式は何人ぐらい来ますか
S1:うーん、50人ぐらいです
S2:100人
S3:500人
T:私の結婚式は1000人ぐらい来ました
S:ええ!
T:これがその時の写真です。何人いますか
S:たくさんいます。わかりません
T:100人じゃありませんね。500人もちょっと少ないです。うーん、1000人はいますね

 

例文

  • A:漢字は日本で生活する上で2千字は覚えてほしい B:2千字も!?
  • 彼の結婚式に1000人は来たそうだ。

関連:42課 最低限『は』 予想以上『も』

④目前・話題(取り立てのハ)用法┃Topic

目の前にあるものを指す→ガ 話の中のものを指す→ハ

これは二つの用法を一つのセットで教えた方が比較できて、わかりやすい

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本来は「物があります」と習っているのでガのはずだが、この用法ではガがハになる。その例を示した画像が上のもの。

 

例文

  • そこにいすがある。
  • 田中さんの部屋にいすはある?
  • A:彼はどこですか。 B:彼は教室にいます。
  • A:雨は降ってる? B:ううん。
    (↑「雨が~」だが、Aは外の様子が見えない場所にいて、誰かに降っているかを確認している)
  • A(手品師):ここに500円玉がありますね。

関連:17課 取り立ての「は」

⑤強調┃Emphasis

何かに焦点を当て、話題のものを強調する

 

例文

  • 彼がクラスで一番ハンサムだ。
  • A:彼が来たら、行こう B:え、彼はもう行っちゃったよ。
    (↑Aは後一人、彼さえ来れば行けると言っているのに対し、Bは強調する必要がない)

⑥既知・未知┃Known and Unknown

知っていること:が  知らないこと :は
既知未知(おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ~)など、

 

会話例:
男性が自分の財布を探している。

男性は「ここに財布があった」と女性に言っている。この時点ではまだ女性の頭の中に財布はなく、財布については未知である

※これを「ここに財布はあった」と言うと女性がその財布のことを知っていることを男性がわかっていることになる。もしそうであるなら、「は」が使えるが、ここでは女性は知らないということにして会話を進める。

女性が「どんな財布ですか」と聞いている。ここで男性と女性の間に財布が共通の話題として認識されたことになる。続いて、男性が財布の特徴を述べているが、この際、使うのは「は」である。もうお互いの間に財布の存在は既知になっているからである

 

例文

  • A:こっちにおもしろい所あるんですよ。 B:何をするんですか。 A:そこ遊んだり、食べたり、色々できるんです。

Aがおもしろい所の紹介をする。Bは初めて聞くので、Aは「が」を使っている。Bが「何をするんですか」と聞く。ここで互いに共通認識が生まれたので、Aはそこを説明するのに「は」を使った。

まとめ

「は」「が」の違いはまだまだあるが、とりあえずこれだけを抑えておけば、日本語教師としては十分であり、学生の質問にもおおむね答えられる。

 

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