紙で授業をすると時間も手間もかかります。さらに、学習者に教材を見せる時も紙だとA3サイズがせいぜいですが、壁に映すプロジェクターなら大きく見せられます。
そんな教師が使うのにおすすめのプロジェクターを紹介します。
ルーメン(lm)について
まずはルーメンについて。
ルーメン(以下lmと表記)とは明度を表す数値で、これが高いほど映像が明るくなります。lmは、製造元によって、計測する場所が違います。一つは投射された先を計ったもの、もう一つは投射元です。投射元を計測すれば当然高いlmとなりますので、それに騙されることなく選ばなければなりません。
各社どこを計ったものかいちいち問い合わていたらキリがありません。他にもアスペクト比やコントラストなど、様々な数値があるのですが、それらを調べて購入するのが面倒という方は以下2つのプロジェクターがおすすめです。
以下、実際に私が使ったプロジェクターとその感想、授業で用いるのに実用的な距離で投射した場合の画像を載せています。投射元から壁まで165cmで写した場合の大きさです。電気をつけた明るい部屋で撮影。画像は右クリックで「画像だけを表示」を選択すると、大きく表示できます。
勤め先が一つの方におすすめのプロジェクター
最初にお勧めしたいのは、エプソンのプロジェクターです。
私は旧型を使っているのですが、新型が出たので、新しいモデルのリンクを貼っておきます。もちろん性能は新しいモデルの方が優れています。
ルーメン:3,200lm~3,600lm
商品重量:2.4kg
スピーカー:内蔵
Amazon.co.jp での取り扱い開始日:2017/8/8
重い。重いですが、明るいです。見やすいし、映像もかなり鮮明です。
画面サイズ4:3(画像は旧型のものです)
画面サイズ16:9(画像は旧型のものです)
- それから、WB(ホワイトボード)に対して正面に置けなくても、レンズの上にあるつまみを調節するだけで簡単に映像をまっすぐに見せることができます。この機能は学生の机の都合を無視する最強の機能かもしれません。台形補正もついているので、機能も大変優秀です。
- レンズを守る蓋があります。簡単に開け閉めできて、電源ONの状態で閉めると、スタンバイモードになります。
- 高さを調節する支えが簡単に出し入れできます。
- 映像が出るまでに若干時間がかかります(10秒程度)。
総評、重さ以外は完璧。細かい機能(蓋や高さ調節など)が使いやすさを向上させています。迷ったらコレ。
商品詳細ページ(amazon)
学校を掛け持ちしている方におすすめのプロジェクター
ルーメン:550lm
商品重量:649 g
商品の寸法:幅 × 高さ 17.4 x 48 mm
スピーカー:内蔵
バッテリー寿命:2.5時間
Amazon.co.jp での取り扱い開始日:2016/5/17
小型で、むちゃくちゃ軽いです。
しかし、軽さの代償に昼、晴れ、カーテン全開という教室ではかなり映像が薄くなります。下はその条件下で撮ったものです。
私のカメラの画質が悪いので、さらにぼやけて見えますが、文字は一応読めます。色も違いは認識できますが、後ろの席の学生は映像の薄さを感じます。
対処法としては、カーテンを閉めるか、ホワイトボードの前の電気だけを消せすことです。
バッテリーが付いているのでコンセントのない場所でも使えるのですが、コンセントに挿さずに使うとさらに映像は薄く見えにくくなります↓
そもそもバッテリーが授業時間の長さに耐えられません。バッテリーでの使用はあきらめた方がいいです。
オシャレなケースが付属しています。
三脚が付けられる穴が付いています。
EPSONのものについているようなレンズを守る蓋がありません。
LEDなのですぐに(1秒)映像が出ます。
小さい字も読めます。色も認識できます。以下の写真は、夜、電気は一番明るい状態で撮ったもの。
総評、メインで使うには心許ないです。私は主に自宅でのSkypeレッスンで使用しています。持ち運びが便利なので、小さな会議室を借りたレッスンをする際にも持っていきます。集団授業でも条件が揃えば使用は一応可能ではあります。
どうしても置く場所がない
プロジェクターは常に明るさとの戦いになるのですが、次に障害となるのが、置く場所です。上で紹介したプロジェクターはどちらもホワイトボードから160cmは離さないとお話になりません。そうすると学生の領域、最前列の席に座っている学生の隣にプロジェクターを置かなければなりません。
「置けばいいじゃん」と思われるかもしれませんが、今思いつく限りの問題を挙げてみます。
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- 横に排気熱が出るものは、学生の学習を邪魔する。夏は暑い。(前に出るタイプなら問題なし)
- そもそも教室が狭く学生の領域に置けない
- 電源を切ったりなどの操作をする際、手が届かない
他にもありますが、とりあえずこれぐらいで。些細な問題といえば確かにそうなんですが、もしこれらがどうしても我慢できないという方は短焦点プロジェクターという最強のプロジェクターがあります。短い距離30cmや60cmで大画面を投射できるプロジェクターのことです。色々な種類があるので、興味のある方は以下の2つもチェックしてみてはいかがでしょうか。
プロジェクターを使う際に必要な物、あれば便利な物
HDMI
これ一本で映像と音声が出せます。大半のプロジェクターにはこの端子を用います。
スクリーン
ホワイトボードに写す人が大半でしょうが、ない方は必須です。
普通に家で映画鑑賞としても使える
授業で使う以外にも、もちろん普段使いで映画鑑賞などもできます。授業中だとできませんが、カーテンを閉め、電気も消して見る大画面映像は迫力があります。学期期間中は授業で使い、長期休暇中は家で映画鑑賞という楽しみ方も考えられます。
huluや、Netflix、amazonプライムビデオもクロームキャストやFire TV Stickなどの映像を転送する機器があれば、プロジェクターを通して見られます。
天井に映して楽しむことだってできます。
安物に気をつけて
プロジェクターは種類が非常に多く、小さいものはスマホサイズのものから、大きいものは幼児ぐらいのものまであります。lmも100lmからあります。その中でも気をつけなければならないのは安物のプロジェクターです。値段にすると5千円から2万円の幅のものです。lmは詐称表示ばかりで、その価格帯のもので800lmや1500lmと書いてあっても信じないでください。800lm以上のものが1万円であるわけがありません。
とりあえず迷ったら安価で、十分なルーメン(光量)を持つ1つ目のプロジェクターで大丈夫でしょう。
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