【JLPT N3】「について」

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「について」【N3】

用法

≪接続≫
 N+について
┃以下接続例
    V:なし
    A:なし
  Na:なし
    N:問題+について

≪意味・使い方
 Xについて

  1. Xのことを <about X>
  2. 「話す・聞く・調べる」などの行為の対象について言うときに使う
Teaching Points
1.『みんなの日本語』では21課で学習する

例文

先生は学生について何でも知っている。 (The teacher knows everything about the students.)

この祭りの起源や由来については諸説あるんです。 (There are various theories about the origin and background of this festival.)

この町の歴史について調べているんですが、少しお話を伺えますか。 (I’m researching the history of this town. Can you tell me a bit about it?)

今日は映画史について話します。 (Today, I’ll talk about the history of cinema.)

社長から最近の皆さんの勤務態度について一言あるそうです。 (I heard the president has a word to say about everyone’s recent work attitude.)

この神社に祀られている神様については研究者の間でも意見が割れているそうだ。 (It seems that even among researchers, there are differing opinions about the deity enshrined in this shrine.)

来週アメリカへ旅行するんですが、アメリカについて何か教えてください。 (I’m traveling to America next week. Can you tell me something about America?)

この人について何でもいいので知っていることを教えてくれませんか。 (Could you tell me anything you know about this person?)

大学院に入りたいなら、まずは研究計画書について調べてみることだ。 (If you want to enter graduate school, the first thing you should do is research about research proposals.)

A:先生、どうしたんですか。具合でも悪いんですか。 (A: “Teacher, are you okay? Are you feeling unwell or something?”)
B:いや、ちょっとこの間の件について考えてるんだ。 (B: “No, I’m just thinking about the incident the other day.”)

類似文型とその違い

に関して【N2】
に対して【N3】
を巡って【N2】

「について」を含め、これらはすべて「対象」に関する文型ですが、それぞれ使い方に違いがあります。

まず、「について」と「に関して」は、意味としてはほとんど同じで、「見る・聞く・調べる」などの行為の対象を表します。大きな違いは使用される場面です。「について」はやわらかく、会話などで用いられ、「に関して」はかたく、書き言葉で用いられることが多いです。また、後ろに名詞を持ってきて「~に関するN」ということができますが、「~につくN」という言い方はなく、「~についてのN」となります

次に、「について/に関して」と「に対して」の違いですが、これは「対象」が異なります。「について/に関して」は対象が「内容」ですが、「に対して」は対象が「相手」になります。したがって、「社長について質問した」という文は、質問の内容が社長であるのに対し、「社長に対して質問した」は、質問の相手が社長である、ということになります。なお、「に対して」は、助詞「に」と入れ替え可能な場合が多いです。つまり、「社長に対して質問した」は「社長に質問した」と言い換えることができます。

最後に、「について/に関して」と「を巡って」の違いです。これはいずれも対象は「内容」なのですが、「~を巡って」はなにか議論をするときに使います。したがって、動作主は必ず複数人となります。つまり、「私は環境問題について考えた」とは言えますが、「私は環境問題を巡って考えた」とは言えません。

このように、「について」「に関して」「に対して」「を巡って」は、いずれも対象に関する文型である者の、使う場面や対象物、動作主の数などに違いがあります。

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