16課教案 Vて、Vて(継起) どの ~てから Aくて/Naで【形容詞の並列】 ~は~が

教師用メモ

  1. 時制は文末によって過去、非過去が決まる
  2. 文が長くなるので、区切って練習したり、PCなどを使って少しでも負担を軽くする
  3. 同じような「~て~て」の単純でつまらない練習のように思えるが、その通りで、同じようなことを少し変えてやっているだけなのである。これの狙いはて形の変換と動詞を覚えることにある。できるだけ普段使わない動詞を提出すること

教案

Vテ、Vテ、(それから)~

1.読点があることに注意。読点は赤ペンで目立たせる
2.下の板書は下クラス用で、助詞があれこれ変わると負担が増えるのでこうした後件はヲで統一しているが、こうすると「後件は必ずヲなんだ!」と誤解される。必ず他の助詞でも練習すること。
できる上クラスなら「明日何をする」「昨日何をした」かを複数聞いて始めた方が指定するよりも断然いい


導入・練習

◆まずは使う動詞と、場所の名前を口頭で確認

◆2文をVテで接続
日曜日名古屋へ行って、友達に会います

◆VPCを紙芝居のように見せていき、ててますを言わせていく。途中真っ白な紙を見せて、何をするか個人に当てて言わせる。場所PCは~先生や学生の顔写真を貼り付け混ぜておくと楽しい

どうやって

道順や方法を尋ねる。テキストでは主に道順

様々なやり方を聞く機会が多い学生には必要不可欠な疑問詞


導入・練習

★路線図★どうやって★PC寿司★テープのり★地図

◆地図や路線図を使って、行き方を尋ねる
T:ここは駅です。私は新宿へ行きたいです。(路線図を見せる)う~ん、よくわかりません。あ、あそこに駅の人がいます。すみません、何に乗りますか、どこで乗りますか、何時の電車ですか。(3つも質問して大変だ、疲れたという表情をする)新宿まで、ど・う・や・って行きますか

板書
新宿まで どうやって 行きますか
全体リピート→個別に言わせる

(外で、地図を持ちながら、同じように警察に道を尋ねる)

板書
<場所>から<場所>まで どうやって 行きますか
ここから 新宿まで どうやって 行きますか
全体リピート→個別に言わせる

◆Sが見たことのないような物を見せる
T:これは何ですか(テープのりを見せる)
S:?それは何ですか
T:使い方がわかりますか
S:わかりません
T:使い方がわかりません。質問します。(「何」「どれ」 などの文字カードを見せながら)これですか、これですか
S:何!
T:(首を振る)いいえ、(どうやっての文字カードを見せる)どうやってです

板書
どうやって 使いますか
全体リピート→個別に言わせる

◆食べ方がわからない物を見せて、

板書
どうやって食べますか

◆「どうやって+動詞」が自然になるように並べたFCを見せて口慣らし
◆板書の新宿を他の場所に変えて代入練習

◆PW活動。
①実在の場所(学校近辺)の中からいくつかTが指定し、Sはそこに電話をかけて、最寄駅からそこまでの行き方を聞いて地図を書き、できあがったものと実際の地図と照合するという課題
②道を尋ねるRP。尋ねる側は指定された場所までの行き方を相手に聞き、地図を書く。答える側は地図を持っており、それを相手に見せないように道を教える→照合

板書
A:どうやって学校へ来ますか
B:JR線に乗って、新宿駅で乗り換えて、~で降ります。Aさんは?
A:~

◆機械(エアコン・コンポ・テレビ)の使い方がわからない状況
他にも余裕があれば

Vテ+から、~ N5

1.「L6それから」同様、前件の後で後件が行われる事を強調
例えば、よく「朝食→歯磨き」なのか「歯磨き→朝食」なのかが話題になるが、そういうどちらが先か人によって違うことなどではこの文型が適している。しかし、必ず揉めるので、導入では使えない。他にも一般的には大学卒業→就職だが、逆を言いたい時などは「仕事をやめてから、大学に入りました」と言う方が自然。しかし、あまりこれにこだわらなくてもいい(違いを示せるほどの語彙が16課までにないため)

2.三文の接続は可能だが、テキストでは扱わない
「〇宿題をしてから、母に電話して、寝ました」「×宿題をしてから、母に電話してから、寝ました」

3.「いつ~ます/ましたか」で質問すると、この文型がぴったりくる
結婚しますか 日本語の勉強を 始めましたか


導入・練習

◆普通は逆とか、人によって順番が違う事を強調するものを言う文型。一つ目の導入例が適切だが、これだけだと「なるほど、普通とは逆の事だけに使うのか」と誤解されてしまうので、身近な例など、色々な使用場面を提示する

T:皆さんは学校を卒業、さようなら(学生の卒業年月日を書いてもいい)。何をしますか
S:大学に入ります
T:大学を出ます。それから何をしますか
S:会社に入ります
T:そうですか。でも私は仕事を辞めました、大学に入りました。

(PCをWBに張り付ける)
板書
私は仕事を辞めて から、大学に入りました
全体リピート→個別に言わせる

◆導入2
T:皆さんはいつ日本語の勉強を始めましたか
S:国で/大学に入ってから/日本へ来てから、始めました

板書
大学にはいって から、日本語の勉強を始めました
全体リピート→個別に言わせる

◆導入3
T:皆さん宿題が好きですか
S:嫌いです
T:私も嫌いです。嫌いですから、私は家へ帰ってから、すぐ宿題をします。

板書
私は家へ帰ってから、すぐ宿題をします
全体リピート→個別に言わせる

T:(Sが答えられるようにいくつかここで動詞を挙げる)ゲームします、サッカーします、漫画を読みます、友達と遊びます、ずっと宿題宿題宿題です。すぐ宿題をします。皆さんはどうですか
S:私は遊んでから、宿題をします

板書
遊んでから、宿題をします
全体リピート→個別に言わせる
(昨日は?と聞いて、後件の時制が変わる事も確認する)

◆動詞PCを2枚WBに貼り付け、→を書き、継起の用法である事を示す

◆あらかじめ並べておいた動詞のFCを使って、素早くめくり、文をSに繋げさせる
T:(FC食べます)食べてから、(FC勉強します)勉強します。皆さん、言ってください(FC聞きます)
S:聞いてから、
T:(FC寝ます)
S:寝ます

電話をかけてから、友達の家へ行きます
◆Tが様々なGをし、それを見てSが動詞をテカラで繋げながら発話していく
お笑いキャラの学生を前に立たせて、Tと同じ事をやらせる。難しいようならPCで何をするか指示してもいい

◆教科書の例文を使って実際にTSで一回、SSで何度か質問をする
T:大学を出てから、何をしますか
S1:会社に入ります
T:(S1にS2に同じ質問をするよう促す)

2.最初のAの発話の日本語を料理やサッカーに変えて会話を作る
T:S1さんは料理が上手ですね。どのくらい勉強しましたか
S1:~年ぐらいです
・・・

◆時間があれば「~から」の用法まとめをやる
時間L4 銀行は9時から3時までです=9:00~3:00

理由L9 忙しいですから、どこも行きません(練習A抜粋)

距離L11大阪から東京まで新幹線でどのくらいかかりますか(例文抜粋)

④継起L16電話をかけてから、友達の家へ行きます(練習A抜粋)

用法が四つあり、それぞれ違う事、助詞や活用が違う事に注意させながら教授する

◆「てて」との違い。質問があれば。
テテは単なる動作の継起を表し、3文接続可
テカラは継起を表し、2文まで接続可。後ろを強調できる。「いつ~か」の答えに使う

Q:いつ結婚しますか
△会社に入って、します
〇会社に入ってから、します

板書
〇宿題をしてから、母に電話して、寝ました
×宿題をしてから、母に電話してから、寝ました

板書
◎仕事をやめてから、大学に入ります
〇仕事をやめて、大学に入ります

~は~が~です 像は鼻が構文4

日本 は 女の人 が きれいです。 = 日本の女 の 人 は きれいです


導入・練習

私はカキアゲです
私は髪が・・・?
私は背が・・・?
私はサッカーが・・・?
~さんは?
新宿は広いです
新宿は電車が・・・?
新宿は人が・・・?
日本は山が多いです
日本は物価が・・・?
日本は富士山が・・・?
日本は人が・・・?

◆導入
T:私は長いです。ここ(手を指しながら)が?ここ(身長)が?ここ(舌)が?わかりません。私は髪が長いです

Aくて・Na/Nで、~です。

※「~くて」の形はここで新出
逆接のガ(L8)を使わないといけないところはそれも復習がてら提出
くて → 〇: ++ --
が  → ×: +- -+


導入・練習

◆A・Na・Nの連結。身近な物を説明させる
このカメラは大きくて、重いです

どの~ですか

ドノは目前にある選択肢の中からどれかを選ぶ■ドンナは状態■ドウは体験・感想
1.混乱するので、一つずつ入れる。既習のものは簡単に
2.この質問をするのは名前だけがわかっている状態
3.どれ:①色付きの傘やペンを互いにかなり離して「どれですか」→どの傘か距離があるからわかる
②次は離さず片手で傘を持ち、「どれですか」→どの傘を言っているのかわからない→そんな時はドノを使うと教授
4.ドノ:〇物〇人 ドレ:〇物×人

◆「どうL8・どんなL8・どのL16・どれL16」
どちらL12・どれ・どの」「どう・どんな」のセットで教える。
「どちら・どれ・どの」
どちら:2つの中から選択する用法
どれ・どの:限られた選択肢の中から具体的な情報を得たい時に使う
どう・どんな:1つの対象の状態を述べる。ドウは内面、ドンナは内面・外面どちらも可
◆小さくて赤い本と大きくて青い本と普通の大きさの白い本で説明
Q:その本はどうですか Aおもしろいです
Q:どの本ですか Aあの赤い本です
◆「どうL8・どんなL8」は8課参照


導入・練習

◆Sのペンを集める。混ぜる  T:S1さん、どのペンですか

◆複数人の人物PCを見せる。マイケルはどの人ですか

◆LC→Sに学生や場所の説明をさせる(説明する対象は場所と人のみ)
T~さんはどの人ですか
Sあの髪が長くて、きれいな人です

「Qどの~ですかAあの~です」「どんな~ですか」の比較
あなたのお母さんは??人ですか
(教室で)~さんは??人ですか
北京は??ところですか

◆どの・どれ混交。始めはTがQ、次にSに「名前+どれorどのLC」を見せQさせる
①T:田中さんの(ペン)はどのペンですか S:あのペンです
②T:田中さんのペンはどれですか S:あれです
※①は苦しい文だが、単純な練習にするための措置なので目をつぶる

◆QA。
Qきのうのパーティーはどうでしたか Aにぎやかで、楽しかったです

どれですか

どれL16:具体的に提示された3つ以上のものから1つ 答えは「こ/そ/あれです」or「こ/そ/あの形容詞N」
どちらL3:2つの中のどちらか


導入・練習

◆答え方は2つあり、まずはA1を教え、A1のソレやアレだけでは不十分であることをTのGで伝えた後にA2を教授

Q:~さんの傘はどれですか
A1:こ/そ/あれです
A2:こ/そ/あの赤い傘です

★同じ種類のもの、色や形が違うもの(靴・ネクタイ)★付箋(値札として)物に貼る★Sのペンや鞄など持ち物を借りておいてもいい
Aあのかばんを見せてください Bどれですか Aあの赤いかばんです Bこれですか Aはい、そうです

◆「はい、そうです」の後に続く会話を買う・買わないの2つ作らせる
買うver
これはいくらですか
~円です
じゃ、これをください。
かしこまりました。~円です
じゃ、これでお願いします

買わないver
これはいくらですか
~円です
わかりました。ありがとうございます

新出語

  1. まず、次に、それから:ソレカラのみL6とL11で既習。この3つは中級、上級でも主に小論の書き方などで使う非常に重要な接続詞である。ここで初出となるので、気合を入れて教授(これの特訓のみの★配があるが、語彙をL34までのもので作っているので、実施はL34で)。これはL34の「~とおりに」でも大活躍する
  2. 「乗り換えます」の助詞に注意。「電車を~」と言うが、扱わない
    新宿でJR/地下鉄に~
    ・新宿からJR( )のって、池袋駅( )地下鉄( )乗り換えます。
    という問題において、「池袋駅まで」とする誤用が多い
  3. 「~が形容詞」は背以外にも、宿題/テストが多い、など

授業記録

「どの」

L8の「どんな」との混同が酷く、なかなか定着しない。ここでしっかり強調する。

「マリアさんはどの人ですか」「あの髪が長くて、きれいな人です」
見た目でわかる形容詞を使うこと。
「マリアさんはどんな人ですか」「親切で、まじめな人です」
内面を表す形容詞に絞って!使うこと。答えとして「髪が長くて、きれいな人です」も可ではあるが、はっきり違いを示したいので、伏せて提出しない。内面を聞いているので、もちろん指示詞アノも付かない。

視覚的に教えるのが効果的だろう。方法を2つ紹介する。
①人が描かれたPC(仮にけいこさんとする)をWBに貼り、
T:けいこさんは親切ですか。
S:わかりません
T:わかりませんね。まじめですか。わかりません。質問は?
S:けいこさんはどんな人ですか

T:けいこさんは髪が長いですか。
S:はい、長いです。
T:けいこさんはきれいですか
S:はい。
T:けいこさんはど・の・人ですか
S:あの~人です。

②箱を用意し、箱の外側には見て分かる形容詞が書かれた紙を貼っておき、箱の中には見て分からない内面を表す形容詞の紙を入れておく。箱の外側の形容詞を取り上げ、目で見て分かる形容詞を使う事を示した後、箱を開けて、中からマジメやシンセツなどの形容詞の紙を取り出し見せる。

活用ぐちゃぐちゃ

動詞・形容詞・名詞の4時制は12課までで全て出ている訳だが、上級の学生でもこの時制を正しく使い分けられる学生は多くない。
時間が許す限り、FCなどを使って、練習するべし!

形容詞などのFCを使って、①FCを見せ、S:おいしいです、おしくないです。 と言わせるのももちろん有効だが、例えば活用語尾だけのFCを作り、活用の練習に焦点を当ててやるという方法もある。

①↓の活用語尾だけが書かれたFCを見せて、品詞を言わせていく
~くて
~くない
~くなかったです
~です
~でした
~じゃありません
~じゃありませんでした
~で
~ます
~ません
~ました
~ませんでした
②全品詞FCを混ぜて、実際に活用させていく。その際、一時制に絞って実施する

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