「一さん」と「二さん」

N1の授業後、休み時間。私が教室を出る準備をしていると、N2教室からやってきた学生(以下、二さん)が私に文法の質問をしてきました。

一さんとニさん

正直、N2の先生に聞いてくれと思ったのですが、せっかく私を頼ってきたんだしと思い直し、質問に答えていると、N1の学生(以下、一さん)がこう言いました。

一:先生、二さんはN2に合格できますよ。一生懸命勉強しています
私:あなたはN1に合格しなさいよ
一:ははは

JLPT後、二さんはN2に合格しましたが、一さんはN1に受かりませんでした。クラス替えになり、二さんは当然N1クラスに進級。こうして一さんと二さんは同じクラスで勉強することになりました。

兎と亀

私はどちらの学生も教えていたので、理解力、語学のセンス、やる気があるのは二さんだということは知っていました。だから、もしかしたら・・・と思っていたのです。
授業中積極的に質問し、練習に取り組み、集中力が途切れないニさんはぐんぐん力をつけていき、対照的な一さんは現状維持。

2回目のJLPT

2回目のJLPT、ニさんはN1に合格、一さんはまたしても不合格。結果を見た私はまるでうさぎとかめのような逆転劇だと思って2人を見比べていたのですが、ニさんはそもそも最初から一さんなど眼中にないようでした。見ているのはN1の先、EJUやJ-CAT、BJTなどでした。N1は彼にとって踏み台でしかなく、スタートですらなかったのかもしれません。

当の一さんはというと、不合格をあまり気にしておらず呑気なものでした。「以前あなたがニさんに笑いながら合格しますよと言っていたのを覚えてる?結局あなたはニさんに追い越されてるよ」という言葉で焚きつけるのはさすがに失礼なので、やめておきました。

わざわざN1のクラスに乗り込み質問に来たニさん、それを上から目線で笑いながら見下す一さん、N1をゴールにする一さん、N1を通過点にするニさん。

日本語教育能力検定試験

回りくどくなりましたが、私がこの記事で言いたかったのは、『油断してたら誰かに追い越されるぞ』という寓話的なことではなく、『目の前の、さらに先を見ることが大事』だということです。
日本語教育能力検定試験を例にとると、検定合格は授業で必要になる知識を得ていると意識しながら勉強すると頭に入りやすくなります

「資格が欲しい!」
「とにかく合格すればいい!」

と思って勉強すると、途端に勉強は詰め込むだけでつまらなく、無意味なものとなるでしょう(これについてはこちらの記事でも書いてますが)。

検定の勉強と同時に教材作りをすれば、教壇に立った時に、その教材が大きな助けとなるでしょう。

繰り返しになりますが、「合格するため勉強している」と思ってやるよりも、「現場で使う知識を獲得するため勉強している」と思ってやった方がいいということです。きれいごとかもしれませんが。

検定だけではありません。何事も学ぶ上で「将来ツカエル」と思えないものほど学びに苦痛を感じるものです。

 

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