JLPT文法解説:ついでに N3

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用法

接続

Vフ・Nの+ついでに┃以下接続例
   V:した+ついでに
   A:なし
 Na:なし
   N:買い物+のついでに

 

意味・使い方

1.何か目的を持った行為を行い、それに付随するもう一つの行為も行う。どちらかと言えば前件を主、後件を副的な行為とするが、話者は「後者もできたらいいなあ」ぐらいのニュアンスで使う

2.小さな事に用いる
 ×結婚する~子どもを作る

3.大事なのは前件
 ×お土産を買う~旅行した

4.慣用.名詞として扱い、慣用的な使い方をよくする
 ・ついでと言っては何ですが、こちらもお願いできますか

 

類似文型とその違い

「かたがた」【N1】
「がてら」【N1】

「XかたがたY」「XついでにY」「XがてらY」は、どれも「XとYを同時にする」という意味ですが、使われる場面や使い方、微妙なニュアンスなどが異なります。

まず、「かたがた」はかたい表現で、かしこまった場面や改まった場面で使われるのに対して、「ついでに」と「がてら」は日常会話でよく使われます。

次に、「Xかたがた」のXは動作性のある名詞に限られます。「Xついでに」のXは、動詞の辞書形または名詞+「の」となります。「Xがてら」のXは、動詞のマス形または名詞となります。

それから、「かたがた」は相手に敬意を表す場面でよく使われます。例えば、「先日のお礼かたがたご挨拶に参りました。」のように使います。そして、相手の行いに対して使うことはできません。例えば、「彼はお礼かたがたご挨拶に来てくれました」とは言いません。

また、「がてら」は、誰かに指示する際に使うと違和感が出ます。例えば、「買い物がてら銀行でお金をおろしてきて。」という文には違和感があります。

さらに、「XかたがたY」は、Xが主要な目的であるもののYもそれと同程度の重みがあり、Xが行われるときにはYもほぼ100%の確率で行われます。一方、「XついでにY」と「XがてらY」は、Xが主要な目的でYは「できたらいい」程度のニュアンスです。

このように、「かたがた」「ついでに」「がてら」には、使われ方やニュアンスに異なる部分があります。

例文

買い物のついでに借りたビデオを返してきた。

図書館で勉強するついでに本を借りた。

新宿へ飲みに行ったついでに切れていた電球を買った。

A:ちょっと出かけてくる。 B:ついでにたばこ買ってきて。

国へ帰るついでに国の友達に会ってきた。

母はいつも晩ごはんを作るついでに翌日の朝ごはんも作る。

友だちとイタリアに旅行するついでにイタリアにいる弟に会いに行った。

トイレへ行くついでに米を炊こうと思ったら、トイレだけして戻ってしまった。

電気屋へ冷蔵庫を買いに行ったついでに、新しいイヤホンも買った。

最近は韓流ドラマを楽しむついでに、韓国語も勉強している。

図書館へ本を借りに行くついでに、ジュースを買ってきた。

父を迎えに行くついでに手紙を出す。

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