「基準」と「水準」の違い まとめ
「~を設ける」という言葉がキーワードとなります。
「基準を設ける」とは言いますが、「水準を設ける」とは言いません。このことから、
「基準」は作るもの
「水準」はできるもの
という大きな違いがわかります。以下でより詳しく述べていきます。
主観的か客観的か
まず最初に主観か客観かという視点で見ていきましょう。
基準:主観的
水準:客観的
基準は誰かが、または不特定多数の人々が作り出したラインです。
水準は自然発生したラインです。
語の示す範囲の広さ
次に考えた視点が下のものです。
基準:個人的な事柄によく使う
水準:広い事柄によく使う
この視点から考えてみます。
- 国民全体の生活水準
- 教育水準
- 夏のボーナス、過去最高水準を達成
国民の生活のレベルも教育がどのようになされているかも、夏のボーナスの額も、誰かが決めたわけではありません。「平均するとこれぐらいですよ」というのが水準です。
ルールや規則での使用
次の文はどれもある機関や組織によって厳しく定められたものです。
- 労働基準法を守っていない会社が多い。
- そのブロック塀は建築基準法違反だったそうだ。
- 妊婦健診補助券は市によって審査基準が違う。
- 国は基準を設けた。
- 体に害が出ると言われている基準値を超えた。
- 処分の基準を明確にする。
- ある一定の判断基準を示さなくては混乱する。
- 先生によって採点基準が異なってはいけない。
これらは守ること/達成することが期待され、望まれているもので、人が定めたものです。
水準は使えません。
「規準」と「基準」の違い
「規準」は「のりじゅん」と呼ばれることもある言葉です。
例えば教育機関において、どういうことができるようになるのかという評価の視点を表す言葉です。
「基準」は「もとじゅん」と呼ばれることもある言葉です。
同じく、教育機関において、どれぐらいのレベルであれば100点か、または50点、0点なのかを決める言葉です。
英語ではどう言うのか
「基準」はstandard、「水準」はlevelです。
英語が多少できる人であれば、これだけでなんとなくつかめそうです。
標準の意味
「普通の」「一般的な」「平均的な」という意味です。
- 標準語
- 全国標準記録
- ギリギリ標準突破できてよかった!
- これはこの地方の標準的な食事だ。
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