JLPT文法解説:あまり あまりの~に N2

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「余り(に)」「余りの~に」【N2】

用法①:XすぎてY

≪接続≫

Vジ/タ・Naな・Nの+あまり┃以下接続例
   V:緊張する+あまり
   A:恥ずかしい+あまり
 Na:大変な+あまり
   N:恥ずかしさの+あまり

≪意味・使い方
 XあまりY。

1.Xの状態・性質が多過ぎるので、Yになる
2.Yには普通からは少し逸脱した反応や行為が来る。
3.接続は肯定形のみで、い形は「~さ/み」と名詞化して接続

Too X, resulting in Y. / 因为过于X,所以变成Y。 / Quá X dẫn đến Y. / X යි බලපෑමෙන් Y විය. / धेरै X भएर Y भयो। / X နေရာက Y ဖြစ်သွားပါတယ်။ / Trop X, ce qui a conduit à Y. / Слишком X, что привело к Y. / Zu viel X, was zu Y führte. / Muito X, resultando em Y. / Terlalu X hingga menjadi Y. / Demasiado X, lo que resultó en Y.

Teaching Points
1.「驚きのあまり、声も出なかった。」の「あまり」は、「驚き」という感情が極端に強いことを示し、それが「声が出ない」という結果を引き起こしたことを結びつける表現である。これは感情の強さとその影響をドラマチックに描写する日本語らしい言い回しなので、例文もそれを表現できるもので示した方がいい。

よく一緒に使われる言葉・文型・表現

「てしまう」
例:
あまりの恥ずかしさに、その場から逃げてしまった

例文

娘が死んで、彼は悲しみのあまり心の病になってしまった。
(After his daughter died, he became mentally ill from overwhelming sadness.)
 
驚きのあまり、声も出なかった。
(I was so surprised that I couldn’t even make a sound.)
 
彼は身長を気にするあまり、ついに手術をして身長を伸ばした。
(He was so concerned about his height that he finally underwent surgery to increase it.)
 
感動のあまり言葉を失っている。
(They are so moved that they are at a loss for words.)
 
緊張のあまり表情が固くなっている。
(Their expression is stiffening from excessive nervousness.)
 
驚きのあまり顔が引きつっている。
(Their face is twitching from sheer surprise.)
 
耐性とは、薬を飲み過ぎたあまり、効き目がなくなることだ。
(Tolerance is when the effectiveness of a drug diminishes due to taking it too much.)
 
緊張のあまり過呼吸になった。
(They started hyperventilating from extreme tension.)
 
興奮のあまり気絶した。
(They fainted from overwhelming excitement.)
 
僕は嬉しさのあまりCDショップの駐車場で気絶しそうになりました。
(I was so overjoyed that I nearly fainted in the CD shop parking lot.)
 
恥ずかしさのあまり逃げてしまった。
(They ran away out of sheer embarrassment.)

例文付き画像

驚きのあまり、声も出なかった。

類似文型とその違い

~て【N4】

ので【N4】

  • 「~すぎて」:例「驚きすぎて声も出なかった。」と似ていますが、「すぎて」は単純に「過ぎる」ことを強調するのに対し、「あまり」はより文語的で感情の深さを際立たせます。
  • 「~ので」:例「驚いたので声も出なかった。」は原因と結果を淡々と結ぶだけで、「あまり」ほどの劇的なニュアンスはありません。

用法②:XすぎてY

≪接続≫

   V:なし
   A:恥ずかしい➔ あまりの恥ずかしさに
 Na:大変な➔ あまりの大変さに
   N:あまりの+恥ずかしさに

≪意味・使い方
 あまりのNにY

1.用法①と意味は同じだが、接続が異なる
2.Nの状態・性質が多過ぎるので、Yになる
2.い形は「~さ/み」と名詞化して接続

よく一緒に使われる言葉・文型・表現

「てしまう」
例:
恥ずかしさのあまり、その場から逃げてしまった

 

例文

自分のあまりの運の良さに驚いた。
(Own incredible luck surprised me.)
 
あまりの酷さにめまいがした。
(Extreme harshness made me dizzy.)
 
あまりの反響に再販が決定した。
(Overwhelming response led to a reprint decision.)
 
出産時、母はあまりの痛みに気絶してしまったらしい。
(During childbirth, my mother apparently fainted from the extreme pain.)
 
あまりの美しさに言葉を失った。
(Sheer beauty left me speechless.)
 
あまりの忙しさに家のドアを開けたとたん玄関で倒れて寝てしまった。
(Extreme busyness caused me to collapse and sleep at the entrance as soon as I opened the door.)
 
あまりの眠さに目も開けられない。
(Overwhelming sleepiness keeps my eyes from opening.)
 
あまりのかっこよさに歓声が上がった。
(Extreme coolness drew cheers.)
 
イベントの時はあまりの緊張に吐いてしまった。
(At the event, extreme nervousness made me throw up.)
 
あまりのことに私ももらい泣きしてしまった。
(Overwhelming situation made me cry along too.)
 

練習問題

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文型確認問題:「もかまわず」「あまり」「わけだ」|【有料版】日本語教師のN1et
模範解答や解説はありません。『日本語教師のN1et』内に載せている画像のロゴが取れているだけのもですので、あらかじめご了承の上、ご購入ください。

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