用法
接続
名詞だけに接続┃以下接続例
V:なし
A:なし
Na:なし
N:子どもの+向けだ/に/の
意味・使い方
1.~をターゲットにしたという意味。製品に多用されるので、性格など非生産物には使えない。
2.Xは人が多い。
3.「~向けに作られた」の形が多い(「~のために作った」というニュアンス) 。
例文
「みんなの日本語」という本は留学生向けの本だから、日本人が買っても仕方がないよ。
このカメラはプロ向けの本格的な機能がついているが、あなたにはもったいないよ。
TOEFLは大学進学者向けのテストだから、TOEICを受けた方がいいよ。
このスマートウォッチは健康管理を重要視する人向けのこれは激しい運動をする人向けのスマートウォッチだ。
これは育児者向けの機能がたくさんついた便利なかばんだ。
このスプーンは乳幼児向けです。
私は学生向けの安いアパートに住んでいる。
このお酒は乳幼児向けに作られた飲み物だ。
この化粧は男性向けに作られた。
駅の名前は外国人向けに英語で書かれている事が多い。
昔、子ども向けの、お菓子のタバコをよく食べてかっこつけていた。
独身者向けの小さい部屋を探している。
私の祖父は歯が弱いから、お年寄り向けのやわらかいお菓子が好きだ。
この頃、この女の子向けのかわいいアクセサリーがなぜか50代男性によく売れているらしい。
これは全年齢対象となっているが、大人が読むには簡単過ぎるから元々子ども向けに作られた作品だろう。
A:肉が食べたいけど、太っちゃうからなあ。
B:大丈夫、ここはベジタリアン向けのミートボールが置いてあるから。
違い 「向き N3」「向け N3」
向きN3 Xに適した
向けN3 Xのために作った・Xは製品や物が多い
・この薄手の上着は夏向きなので、秋にはあまり着ない。
↑冬に着てもいいが、薄手なので秋に着ると寒い
・この登山道は傾斜がゆるやかなので、初心者 〇向き ×向け だ。
・駅の名前は外国人 ×向き 〇向け に英語で書かれている事が多い
「向き」の方が使えるものが多い
その製品が極めてXに適したもの
・男性 〇向け △向き の化粧品
(↑化粧は昔は女性のためのものでしたが、最近は男性のために作った化粧品も多いです。しかし、まだまだ化粧品といえば女性なので、男性の化粧品となると数が少ないので、「向け」の方が自然です。)
『その売り物が極めてXに適したもの』ではない場合
・お年寄り 〇向け 〇向き のやわらかいお菓子
↑あるお菓子メーカーがそのお菓子を特別にお年寄りのために作ったというニュアンスを出したいのなら「向け」が適切です。ターゲットをお年寄りに絞っていることがわかります。しかし、そのお菓子メーカーがお年寄り以外にも売りたいというニュアンスを出したいのなら「向き」でも大丈夫です。要はどちらでもいいですが、ニュアンスが異なるということです。
・学生 〇向け 〇向きの安いアパート
向け:学生がメインターゲットの小ぶりな部屋です。
向き:学生のために作った小ぶりな部屋ですが、頑張れば家族だって住めます。
製品以外の場合
・君の性格は教師 ×向け 〇向き ではないよ。
「人には向き不向きがある」という言葉があるように、性格など、「工場などで作るもの」ではない場合(性格や嗜好など)は「向き」の方が使いやすい。
「~用」
上の文を「~用」にするとわかりますが、
・君の性格は教師 〇向き ×向け ×用 ではないよ
「~用」はムケに似ていますが、「~用」の方が『業務的な』ニュアンスが強くなります。
・名探偵コナンは子供 〇向け ×用 だが大人も楽しめる。
・こちらの1500mlのマヨネーズは家庭 △向け 〇用 ではないので、一般への販売はしていません。
それぞれの詳しい解説
「向き N3」
「向け N3」
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