25課教案 ~たら ~ても(条件文) もし いくら

教師用メモ

「~と」と「~たら」の違い

・「~と」は必然の用法で、後件にはナリマスなどの無意志動詞がよく使われる。意志表現は×。
・「~たら」は後件に無意志動詞・意志動詞・意志表現が使える。

意志・無意志についてさらに詳しいことはこちら

【画像】完全攻略!意志動詞・無意志動詞とは
意志、無意志? 動詞には人の意志を含むもの、そうでないものとで二分することができます。 「食べる」は意志を含む動詞で意志動詞です。「(雨が)降る」は意志を含まない動詞で無意志動詞です。 それでは簡単なクイズをしてみましょう。「食べる」...

教案

Vタ+たら・Vナイ+なかった(=普通形過去)ら、 N4 仮定条件

- 教える際の留意点-

「~たら」の後件に使える表現:ます・たい・になります・ましょう・てください

1.「~たら」は仮定か確定かわかりにくい時がある。しかし、「~てから」と言い換えるとその違いがはっきりとわかる。「~てから」と言い換えることができるのは順接である

例:お酒を ✕飲んでから 〇飲んだら、顔が赤くなります (「~てから」が使えないので、仮定の用法だとわかる)

2. L23の教材をそのまま使って、同じであることを教授する事もできるにはできる。しかし、「~と」は仮定と確定で使い方が分かれていないので、質問がなければ出さないし、おすすめもしない。
・ここを 〇押すと 〇押したら、動きます。
・冬に 〇なると 〇なったら、寒くなります。
※提出する場合、仮定であるものを確定で使わないように
・日本人とたくさん話すと、日本語が上手になります(これは仮定の用法)

3.上の2について言えることだが、L23では機械や道案内、自然の変化を中心に扱った。L25では「人の動き」が中心となっているので、L23の教材を出すと混乱が生じる

「たら・と・ば 条件表現の違い」のさらに詳しい解説(授業で使える画像付き)はこちら(note)

導入・練習

■導入■

お酒の例文は「~ても」のために入れておくといい。それから、お酒は人によって飲んだ後の変化が様々なので、前件そのままで後件だけを変えて簡単な導入ができる。
T:皆さんはお酒を飲みますか
S:飲みます。好きです
T:どれぐらい飲みますか
S:ビール10杯ぐらい飲みます
T:じゃ20杯飲みます。どうなりますか
S:顔が赤くなります/具合が悪くなります/眠くなります
T:お酒を飲んだら、顔が赤くなります

【板書】
お酒を飲んだら、顔が赤くなります。

T:S1さんは?
S1:私は眠くなります
T:私は?
S1:私はお酒を飲んだら、眠くなります

【板書】
私はお酒を飲んだら、眠くなります。

同様にして他の学生にもお酒を飲んだらどうなるか聞く。

■練習■

◆【Vたら】の他の例文を使って変換練習
「お金があります・?」
「駅まで歩きます・20分かかります」
「駅までバスで行きます・?」
「意見がありません・終わりましょう」
「この薬を飲みます・?」
「バスが来ません・?」
「学校が休みになります・?」

Aかったら・Na/Nだったら、 N4 仮定条件

- 教える際の留意点-

1.「Na・Nだったら」は過去形との接続であり、現在形との接続は「Na・Nなら」となる。「Na・Nなら」はL35で扱うのでここでは非提出

「~たら」の後件に使える表現:ます・たい・になります・ましょう・てください

導入・練習

■導入■

T:(エアコンの絵カードと値札30万円を見せる)エアコンは高いです。高いですから?
S:買いません
T:高いです、買いません。高かったら、買いません

【板書】
高かったら、買いません。

T:高くないです?(1万円の値札のついたエアコンを見せる)
S:買います
T:高くないです、買います。高くなかったら、買います

【板書】
高くなかったら、買います。

T:これは私の家のエアコンのリモコンです。どうですか(複雑な、ボタンの多いリモコンを見せる)
S:難しいです
T:そうですね。じゃこれは?(簡単な、ボタンの少ないリモコンを見せる)
S:簡単です
T:皆さんはどちらを買いたいですか
S:簡単です
T:高いです、買います。高かったら、買います。じゃ、簡単です、買います。簡単・・・?
S:簡単だったら、買います

【板書】
簡単だったら、買います。

T:簡単じゃ?
S:簡単じゃなかったら、買いません

【板書】
簡単じゃなかったら、買いません。

T:1万円です?
S:1万円だったら、買います

【板書】
1万円だったら、買います。
1万円じゃなかったら、買いません。

T:名詞とな形容詞は同じです。

■練習■

◆い形な形名詞のフラッシュカードで活用練習

◆【A・Na・Nたら】 前件変換の後作練習
パソコンが安かったら、買います。

◆どうしますか・何をしますか(L23でやっているが、もう一度説明後練習)。
どうします:困ったときに尋ねる言い方
何をしますか:予定を聞いたりするときの言い方

携帯電話が故障します・どうしますか
日曜日天気が悪いです・どうしますか
パスポー「~と」をなくします・どうしますか
日曜日いい天気です・何をしますか
休みを2ヶ月もらいます・何をしますか

Vタ+たら N4 確定条件

- 教える際の留意点-

1.「~たら」の後件に使える表現:ます・たい・になります・ましょう・てください・に行きませんか

2.「~たら」・「~てから」(L16)違い
・日本へ来る前に日本語を勉強しましたか…いいえ、来てからしました
・勉強が終わったら、日本の大学に入ります
・ABC学校を卒業し×たら 〇てから、日本の大学に入りました
・ABC学校を卒業し〇たら 〇てから、日本の大学に入ります

導入・練習

■導入■

◆確定である「~たら」の用法を際立たせるために、後件を「~ませんか」固定で導入。

T:S1さんは勉強が終わったら何をしますか
S1:寝ます
T:じゃ一緒に遊びませんか
S1:いいですよ
T:S1さんは授業が終わります・遊びます。授業が終わったら、遊びます

【板書】
授業が終わったら、遊びます。

■練習■

◆後件に「てください」などの文型も入れて練習の幅を広げる
T:日曜日私の家へ遊びに来てください。
S:先生の家はどこですか。
T:駅に着きます・電話してください

【板書】
駅に着いたら、電話してください。

「家へ帰ります・アルバイトに行きます」
「勉強が終わります・家へ帰ります」
「~時になります・休みましょう」
「夏休みになります・?」

◆「~たら、Vテください」の会話練習
Q:会議室にいますから、その仕事が終わったら、来てください
A:はい、わかりました

■活動■

「~だったら、何する?」
一つのお題を用意し、そのお題で文を作って、次の人に紙をパスしていく。まずは例をホワイトボードでやって見せる。クラスの端からと、真ん中からと、書いてしまった人が手持無沙汰にならないようにする。最後に発表
①100万円があったら、何をしますか → ②100万円あったら、アメリカへ旅行します → ③アメリカへ旅行したら、何をしますか → アメリカへ旅行したら、友達を作ります → ④~

・1日が25時間です(1時間何をしますか)
・男になります
・女になります
・金持ちになります
・車をもらいます(どこへ行きたいですか)
・日本語が上手になります

Vテ・Aく・Naで・Nで+ても、~  N4 逆接

- 教える際の留意点-

1.逆接を表す文型。前件成立→後件成立を表す「~たら」とは反対の用法。

2.後件に使える表現:ます・になります・なければなりません・形容詞

3.接続詞の「でも」で概念理解を促す方法もある。

導入・練習

■導入■

◆まずは「~たら」を復習→「~ても」と繋げる
T:6+9=?、えーーーと・・・(指を使って計算)
S:15です
T:違いますよ!13です!
T:皆さんは考えたらわかります。私は考えてもわかりません

【板書】
考えたら、わかります。
考えても、わかりません。

◆Sの言語を教えてもらう
T:中国語で「私は先生です」は・・・ヲ―シュールー?
S:ヲーシューラオシュー!
T:ヲーシュールーショ?

【板書】
何度習っても、わかりません。


【板書】
01142378957

T:この番号を覚えてください。いいですか。(番号を消す)1,2,3・・・はい、S1さん、さっきの番号は何番ですか
S1:忘れました

【板書】
覚えても、すぐ忘れます。

■練習■

◆「~たら」は後件作成練習にとても向いている。学生の自由な発想でおもしろい練習になるので、このタイミングで是非入れたい

◆「~たら」「~ても」混ぜて練習
Q:~たら、~ますか
A:はい、~たら、Aいいえ、~ても
はい、熱があったら、休みます
いいえ、熱があっても、休みません

T:雨が降ったら?休みますか。
雨が降ったら、学校を休みますか
雨が降っても、学校を休みません

◆絵カードや文字カードを見せ、「~たら」か「~ても」どちらを使った文かを考えさせる。さらに後件も作成させる。下クラスは後件を与えるのみの練習にする

■活動■

◆「~ても、~します」
一つのお題を用意し、そのお題で文を作って、次の人に紙をパスしていく
クラスの端からと、真ん中からと、書いてしまった人が手持無沙汰にならないようにする
最後に発表

「もし」と「いくら」

- 教える際の留意点-

1.「もし」と「いくら」の後の言葉は程度が度を超すようなものを使う。もちろん、そうでない場合もあるが、違いをはっきり示すため

2.「もし」を使うと、仮定性が強くなる。会話で「もし犬だったら、どうする?」という話をするが、これが「犬だったら、どうする?」となると落ち着きが悪い

3.「もし」は実現困難なことに使うので、
×「もし」ご飯を食べたら、眠くなります
という文には使えない。「もし」がなければ〇

導入・練習

■導入■

◆学生の部屋についての話
T:皆さんの家は狭いですか
S:はい、狭いです。汚いです。早く引っ越したいです
T:そうですか。これ(豪邸の絵カード)は100億円です。みなさん買いますか
S:買いません
T:どうして?広くてきれいです
S:高いです
T:今だけ1億円です。安いです。どうですか
S:高いです
T:じゃ100万円
S:大きいです。掃除が大変です

【板書】
いくら安くても、買いません。
いくら暑くても、エアコンをつけてはいけません。

◆もし

T:私は犬になることができません。0%です。犬は毎日寝ています。私も毎日寝たいです。犬になったら、もし犬になったら、毎日寝ます。

【板書】
もし犬になったら、毎日寝ます。

T:仕事をやめて、世界を旅行したいです。でも、お金がありません。100億円あったら、旅行したいです。

【板書】
もし100億円あったら、旅行したいです。

S:先生、「100億円あったら、旅行したいです。」と「もし100億円あったら、旅行したいです。」どちらがいいですか
T:もし100億円あったら、旅行したいです
S:どうしてですか
T:犬になることができますか
S:絶対にできません
T:そうです。0%です。100億円ありますか
S:0%です
T:じゃこれはどうですか

【板書】
仕事が終わったら、遊びます。

T:仕事は終わりますか
S:はい
T:100%終わります。ですから、

【板書】
もし仕事が終わったら、遊びます。

T:これは?
S:だめです
T:0%、もし。100%、もし、ありません。

要するに仮定でもさらに実現の難しい事柄については「もし」を使い、確定用法の場合は「もし」がつかないと言えれば楽なのだが、そうはいかないので、上のように砕いて説明する。

授業記録

たらても

  • お金があっても、?
  • お金があったら、?

上の二文を同時に出すことで概念が理解できる。後件は
「~たら」:前件が成立すると、当然する
「~ても」:前件が成立したとしても、後件にはならない

「~たら」の仮定と確定

用法が2つあるのだが、別にどっちでもいい、というかそこにこだわらなくていい。上の教案では分けて教えているが、明確に分ける必要も、「これは仮定!これは確定の「~たら」!」と言う必要もない。

コメント