用法① の要素が多い・みたい・のように見える
接続
ふつう形┃以下接続例
V:なし
A:安い+っぽい
Na:元気な+っぽい
N:雨の+っぽい
意味・使い方
X:文型の直前にある言葉 Y:文型の直後にある言葉
1.話者がそう感じると言う時の用法。~の要素が多い・~みたい・~のように見えるといった意味で使われる。
2.「っぽい」は目だけで判断してもいいし(この時計は「安っぽい」)、五官で判断してもいい(どこかでパンを焼いてるっぽい)。
ちなみに似た文型に「そうだ」は目のみで判断し推量を述べる文型で、「ようだ」は五官で判断し推量を述べると言われている。
✕先生はハンサムそうだ。
ハンサムかどうかは見ればわかるので、「かわいい」「きれい」なども「そうだ」と一緒に使えない。
3.「っぽい」は使える言葉に制限があり、何でもいいわけではない。例えば、
・彼女の髪は 〇青っぽい ✕長っぽい
という文、青か黒か紺か紫か、これらの色は似ているので青と断定はできないが一番近いのは青ではないか、と話者の推量が入る。長いかどうか見て判断できそこに推量の余地が入らないので「長っぽい」とは言えない。
比較文型:「らしい」
比.らしい:とてもNの感じがする。
・彼女は男らしくて、女性のファンも多い
「っぽい」は悪いイメージ。「らしい」は単にその性質が強い。「彼女は男っぽい」というと非難に聞こえるが、「彼女は男らしい」と言えば、男であることがいい事だという話者の気持ちを表す
例文
電車で聞いた言葉は外国語っぽかったけど、どこの言葉かはわからなかった。
この時計は高いのに安っぽい。
姉はもう50なのに、話し方が子どもっぽい。
まだ10歳なのにとても大人っぽい。
青っぽいシャツを着ている人。
私はどろっとしたのより、水っぽいカレーの方が好きだ。
彼は女っぽい服装をよくしているし、顔も女っぽいのでよく女と間違われる。
最近風邪っぽいんだけど、熱はないんだよねえ。
彼の儲け話は嘘っぽいことこの上なかったので、私は信じないことにした。
湿っぽい話はこれぐらいにして、彼の門出を祝おうじゃないか。
そんな俗っぽい言い方、まだ彼らに教えるには早すぎます。
2年も掃除していない彼の部屋は、埃っぽいというよりも、埃の塊だらけだ。
彼女のいらずらっぽい笑顔にクラスの男性陣はイチコロのようだ。
このとんかつ、ちょっと油っぽいからもう少し衣を少なくしてあげた方がいいんじゃないかな。
この国の言葉は文法から発音までどことなく日本語っぽいものがある。
用法② よくそうする/なる
接続
以下接続例
V:なし
A:安い+っぽい
Na:元気な+っぽい
N:雨の+っぽい
意味・使い方
1.「よくXになってしまう」という事を表す用法。
2.回数の多さではなく、その性質について言う。
3.マイナスの意味を表現する事が多い。
4.状態性の言葉とよく使われる。
・怒り〇やすい ◎っぽい。
・日本では地震が起こり〇やすい ✕っぽい。
比較文型:「やすい」
比「Vマスやすい」とほぼ同じ意味だが、付く言葉と付かない言葉でそれぞれ違う
・落ち込み〇やすい ×っぽい ・飽き〇やすい 〇っぽい
例文
年をとると、忘れっぽくなる。
彼は飽きっぽいから趣味や仕事をすぐに辞めてしまう。
最近疲れっぽいから、休みの日はよく寝ている。
祖父は怒りっぽいのに、孫には一度も怒ったことがない。
彼氏は惚れっぽいきらいがあるので、あまり女性に会わせたくない。
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