あきのTwitter(@nihonazo)にて、授業で使える謎を制作・紹介しています。
日本語レベル、謎解きレベルも載せておりますので、目安にしてください。
問1「あかいじをよんで。」
日本語レベル:★★☆☆☆
謎解きレベル:★☆☆☆☆
最後までたどりついたら、教室内がどうなるか、想像してみてください。
活動例
T: 先生からの手紙です。どうぞ。
S1: ……
S2: ……
S1: (先生を読んで…?)
S2: (…!!)先生!先生!
T: はい。(OKサイン)
S1: (…?読んで…あ、呼んで!)先生~!!
解答
先生を呼ぶ
解説
最初の指示のとおり赤い字を読むと、「あおいじをよんで。」と新たな指示があらわれます。最後まで読むと、「せんせいをよんで!」となります。ここで、「よんで」には「読んで」のほかに「呼んで」があることに気づけるかがポイントです。だれか1人でも気づけば、他の学習者も自分で気づくことができるでしょう。
始める前に、色のなまえの確認も必要です。
文字を左から右へ読むことは矢印で示していますが、必要であれば補足してください。
問2「①②は③④ですか。」
日本語レベル:★☆☆☆☆
謎解きレベル:★☆☆☆☆
なんとなく解けてしまうかもしれませんが、図形にもちゃんと意味がありますよ。
活動例
T: (図を指し)これは何ですか。
S: ???
T: (縦)1,2,…5です。(横)1,2,…11です。(空白)ここになにもありません。
S: (…!!)ひらがなですか。
T: そうですね。じゃあ、①②③④は?
S: こ、れ、は、な、ん、ですか。
T: そうですね。なんですか。
S: 手紙です!
解答
手紙(封筒も可)
解説
図形が五十音図の形だと気づくことができれば、あとは一つ一つ文字をひろうだけです。形に気づいたあとは単純作業ですが、まだひらがなに慣れていないうちはウォームアップ等で毎回取り入れてもいいですね。
問3「いいひらがなだけよんでください。」
日本語レベル:★☆☆☆☆
謎解きレベル:☆☆☆☆☆
問題文が難しい場合は、教師が説明をおぎなってあげましょう。
活動例
S:あ、り、ゼ、…
T:「ゼ」はひらがなですか。
S:カタカナです。
T:そうですね、ひらがなの「ぜ」は…。(板書)
S:あ、り、が、ん?
T:「ん」はこうですね。(板書)
S:あ、り、が、と、、、ああ、「ありがとう」!
解答
ありがとう
解説
この謎にひらめきは必要ありませんが、仮名学習のはじめのころは読むのに苦労する学生も多いでしょう。この謎はどんなことばでも作ることができますし、スクリーン等に画像をうつすほかに板書でも配布プリントでも実施可能です。
カタカナ謎はこちら。
文字を左から右へ読むことは矢印で示していますが、必要であれば補足してください。
【コラム】謎解きって?
「謎解き」という言葉を耳にしたことがあっても、どんな問題が「謎解き」の問題なのか、いまいちピンとこない方もいるでしょう。クイズやなぞなぞと何が違うの?と思われる方もいるかもしれません。ではここで、3つの問題を比較してみましょう。
クイズ :コロンブスがアメリカ大陸を発見したのは何年でしょう?
なぞなぞ:上は洪水、下は大火事、なーんだ?
謎解き :「おひ〇くこ」…〇に入るひらがな1文字は何?
クイズは、特別な知識がなければ解けません。反対にいえば、知識があれば誰でも解ける問題です。
なぞなぞは、とんちやダジャレをもとに答える問題が多いです。また、やや非現実的なものも多くあります。上の問題の答えは「お風呂」ですが、実際お風呂は洪水でも大火事でもありません。
謎解きは、知識よりもひらめきが重要です。もっといえば、一般的にだれもが持っている知識を使って、問題の法則などに気づかなければ解けません。ちなみに問題の答えは「な」。「5本の指それぞれの頭文字だ」という法則に気づけば解ける問題でした。
謎解きは、アイディア次第でさまざまな活動に使うことができます。ウォーミングアップに使うもよし、時間調整に使うもよし、導入に使うもよし…。ただし、謎解きの「一般的な知識」の部分を学習者が持っているかは見極める必要があります。例えば先ほどの問題は、5本指それぞれを日本語で何というか知らなければ、解きようがないからです。
もっと謎解きのことが知りたい、謎解きに挑戦したい、という方は、以下の書籍などをチェックしてみてくださいね。難易度がやさしめの謎も多く収録されていて、初心者の方にもオススメです。
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