コトバに関するニュースで授業

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広辞苑改訂

広辞苑が改訂されるというニュース、以下記事から一部抜粋。詳細はリンク先にあります。

 岩波書店は二十四日、国語辞典「広辞苑」の改訂版(第七版)を来年一月十二日に刊行すると東京都内で発表した。二〇〇八年一月以来、十年ぶりの改訂。「安全神話」「デトックス」「ブラック企業」「がっつり」など、第六版の刊行後に定着するなどした新しい言葉約一万項目を追加し、総項目数は約二十五万となる。

東京新聞:広辞苑10年ぶり改訂 【LGBT】【ブラック企業】【がっつり】…など1万項目( https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201710/CK2017102502000121.html ) より抜粋

今日はこれについてクラスで話し合いました。

T:どれか知ってるのある?
S:「がっつり」は知ってます

LGBTを知っている人は全体の3割程度でした。

T:「アラサー」は?
S:わかりません

意味と語源を説明すると「日本語はおもしろいですね」と皆笑っていました。

このようなコトバに関する授業はいくつかあるので、以下でその例を紹介します。

流行語大賞

毎年発表される流行語大賞。2016年はポケモンGOやゲス不倫、2015年はドローンや一億総活躍などでした。これも範囲を日本からクラスにすれば大いに盛り上がります。

T:これが今年日本で流行った言葉なんだって
S:私達はあまり聞きません
T:じゃ今年、このクラスで流行った言葉ってどんな?
S:それはやっぱり~でしょう

今年の漢字

これもよくやるテーマで、初級でよくやっているイメージです。なぜなら、レベルを選ばず授業ができるからです。

T:今年ももうすぐ終わりますね。皆さん、今年はどうでしたか
S1:毎日バイトでした
S2:進学ので忙しいでした
S3:何もしません
T:日本は“今年の漢字”があります。今年はこれです(今年の漢字を見せる)。これは日本人が思う今年の漢字です。皆さんはどうですか。書いてみましょう

こんな感じでしょうか。皆思い思いの漢字を書き始めますが、これを書道の授業にして半紙と筆の使い方を教える先生もいます。書き初めとして漢字を書かせるやり方もあります。

言葉の使い方

最近ら抜きについての世論調査が発表されました。以下記事から一部抜粋。詳細はリンク先にあります。

 文化庁が21日発表した2015年度の「国語に関する世論調査」で、「食べれる」などいわゆる「ら抜き言葉」を使う人が増えていることが分かった。調査対象の言葉のうち、「見(ら)れる」「出(ら)れる」は「ら抜き」を使う人が多かった。1995年度の調査開始以来、初めて「ら抜き」が多数派となった。

日本経済新聞:食べれる・見れる…ら抜き言葉、初の多数派( https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H9K_R20C16A9CR8000/ )より一部抜粋

さらに漢字のとめはねについての文化審議会から発表がありました。

 指針案では常用漢字表の考え方をあらためて解説。漢字に線の長短や方向、はらうか、とめるかといった字形の違いがあっても、文字の骨組みに当たる字体の違いにまで及ばなければ、特定の字形だけが正しく、ほかが誤りと判断することはできないと説明し、代表例を取り上げた。

これら国が発表した調査結果などは学習者も「そうそう!」と頷きながら聞きます。日本語の規範と実情のズレを感じます。規範を学ぶことが多い彼らにとっては「まさにそう!」と思えてならないのでしょう。

これらついては私も書いているのでよかったらご覧ください。

ら抜き言葉の見分け方と歴史、合理性について

日本語学習者のひらがな・カタカナの誤用例と直し方のコツ

まとめ

以上、コトバに関する授業案を紹介しました。日本語教育機関に在籍している学習者は日本語を勉強しに来ています。そんな場所で上記授業が盛り上がらないはずがありません。皆さんも時間が余ったり、クラスの雰囲気が暗い時などにやってみてはいかがでしょうか。

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