「でなくてなんだろう」「でなくてなんであろう」【N1】
用法
≪接続≫
N+でなくてなんだろう/であろう┃以下接続例
V:なし
A:なし
Na:なし
N:愛だ+でなくてなんだろう/であろう
≪意味・使い方≫
Xでなくてなんだろう/であろう。
- これこそがXである、これはX以外のものではない <This is THE X. / If this isn’t X, what could it be?>
- 「これがXだ!」と強く言う表現
- Xは抽象名詞(目で見たり、触ったりできないモノ)が来ることが多い
- 「~だろうか」「~であろうか」と、後ろに「か」を付ける場合も多い
- 日常ではあまり使わず、主に小説などの書き言葉で見かける表現で、「~であろうか」のほうがよりかたい言い方である
1.「~以外のなにものでもない」と似た表現であるが、こちらの方がよく使われ、かつ自然な表現である。
例文
事故の際、とっさに妻をかばった夫。これが愛でなくてなんだろう。 (During an accident, a husband who instinctively shielded his wife – if this isn’t love, what could it be?)
自分の命を犠牲にして多くの人を救ったあの男が英雄でなくてなんだろう。 (That man who sacrificed his own life to save many others – if he isn’t a hero, what could he be?)
日差しが差し込む部屋で、妻と娘たちが昼寝をしている、この光景が平和でなくてなんだろうかと思う。 (In a room bathed in sunlight, with my wife and daughters taking a nap, if this scene isn’t peaceful, what could it be?)
数々の発明を生み出した彼が天才でなくてなんであろう。 (He gave birth to numerous inventions – if he isn’t a genius, what could he be?)
彼がその地位にいるのは、努力の結果でなくてなんであろう。 (If he occupies that position not as a result of his efforts, what could it be?)
部活に打ち込み、時には喧嘩もしながら、同級生と切磋琢磨する。これが青春でなくてなんであろうか。 (Diving into club activities, occasionally getting into fights, and competing with classmates – if this isn’t youth, what could it be?)
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