【JLPT N1】「をよそに」

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「をよそに」【N1】

用法

≪接続≫
 N+をよそに
┃以下接続例
    V:なし
    A:なし
  Na:なし
    N:心配+をよそに

≪意味・使い方
 XをよそにY

  1. Xを気にしないで、無視してY <despite X, Y>
  2. 「本当は気にしなければならないXを気にせずにYする」と言いたいときに使う
Teaching Points
1.「よそ」とは、「他の」や「別の」という意味で、

 例:そんなに家がいやならよそへ行きなさい(母親が子に叱る際の言葉)。
 例:よその土地へ来たのは始めてだ。
のように使う。この「よそ」の原義から派生して当文型である「Xを無視して」が生まれた。
2.後件は無視している人が能天気に何かを行う様子が多いので、
 例:国民の反対をよそに、また政府は税金を上げるそうだ。
のような文には不向きである。下のような文の方が収まりがいい。
 例:田中の失礼な言動をフォローする友人をよそに、田中は好き勝手に振る舞っている。
無視するという意味では政府も田中も同じことをしているが、政府は国民の反対があるのも知っていて、それをよく考えても政策が正しいと押し切る強い意志が感じられる。一方田中はそこまで深く考えていない。無視というよりも聞いていない、気にしていない、という方が適当である。

よく一緒に使われる言葉・文型・表現

「心配」「期待」
例:親の心配をよそに、娘は毎晩街を歩き回っている。

例文

親の心配をよそに、彼女は一人で海外留学へいった。 (Despite her parents’ worries, she went abroad for study alone.)

過労死寸前の部下をよそに、社長は北海道でのんきにゴルフをしているらしい。 (Despite the near-death exhaustion of his subordinate, the president seems to be leisurely playing golf in Hokkaido.)

父の期待をよそに、彼は大学をやめて、アルバイト生活を続けている。 (Against her father’s expectations, he dropped out of college and continued to work part-time.)

歩き疲れた旦那をよそに、奥さんは買い物をしている。 (Ignoring her husband’s exhaustion from walking, the wife is out shopping.)

お化け屋敷の前で不安そうな彼女をよそに、彼氏ははしゃいでいる。 (Despite her uneasy demeanor in front of the haunted house, her boyfriend is having a blast.)

緊張する5人のメンバーをよそに、楽屋でボーカルの太郎は熟睡していた。 (Ignoring the nervousness of the five members, Taro, the vocalist, was sound asleep in the dressing room.)

連休最終日、混雑をよそに私達は家でゆっくりゲームをしていた。 (On the last day of the long weekend, we were at home playing games leisurely, ignoring the crowds.)

ワッフルにうんざりしている家族をよそにワッフルにハマっている母は3食ワッフルを作り続けている。 (Despite her family’s fatigue from waffles, the mother, who is addicted to waffles, continues to make waffles for every meal.)

本当は日本語なんか勉強したくない、そんな気持ちをよそに両親は笑顔で日本の生活について聞いてくる。 (Despite not wanting to study Japanese, his parents ask him about life in Japan with smiles on their faces.)

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