用法
接続
ふつう形┃以下接続例
V:忘れます+っぽい
A:なし
Na:なし
N:なし
意味・使い方
1.Xをした後の状態がそのまま残存している事を言う
2.動作動詞につくが、状態動詞にはつかない
・雨がまだ降×りっぱなし 〇っている
・曲げたスプーンが曲が×りっぱなし 〇ったまま だ
3.くだけた言い方でナシを言わない形も
・靴下脱ぎっぱだよ
例文
妻は昨日3時間電話で喋りっぱなしで、ついに充電がなくなるまで喋っていた。
かばんを置きっぱなしにしていたら盗まれた。
靴下を脱ぎっぱなしで寝たら、母に叱られた。
今日は一日中立ちっぱなしで疲れた。
コンセントを入れっぱなしにすると電気代が高くなる。
食器を洗わずに流しに置きっぱなしにしないでください。
電気をつけっぱなしにすると、電気代が高くなりますよ。
子供たちはおもちゃを散らかしっぱなしにする癖があります。
洗濯物を外に干しっぱなしにしてしまっていたので、雨で洗濯物が濡れてしまった。
資料を机の上に置きっぱなしにしておくと、邪魔になります。
窓を開けっぱなしにしておくと、風邪を引いてしまいます。
鍵を開けっぱなしにして、泥棒に家に入られてしまったことがあります。
コンクリート打ちっぱなしの家に住んでいます。
よく一緒に使われる言葉・文型・表現
「脱ぐ・出す・置く・つける・開ける」
例:靴下を脱ぎっぱなしだ。
類似文型とその違い
「XっぱなしY」も「XままY」も、その後の状態が残存しているという意味は共通しています。
「テレビをつけっぱなしで寝る」と「テレビをつけたまま寝る」という二つの文を比べると以下のようなニュアンスの違いが現れます。
「彼はテレビをつけっぱなしで寝る」
テレビを消すことが推奨される状況(消さないと怒られる、テレビの寿命が縮む等)において消さずに寝る。
「彼はテレビをつけたまま寝る」
テレビを消すことが推奨される状況かどうかはわからないが、とにかくテレビはついた状態である。同時に、つけたままでないと寝られないから意図的に消さないでいる可能性もある。他の例文でさらに詳しく見ていきましょう。
- 靴下を脱〇ぎっぱなし 〇いだまま にしてはいけない。
上の文はどちらを使っても問題ありませんが、「XっぱなしY」は次の動作が行われる事が期待されるものであり、Yは禁止表現(しないで・てはいけない)がよく使われます。例えばテレビはつけたら消さなければということを話者と聞き手が認識しているという前提があるので、
- 「テレビをつけ ◎っぱなし 〇たまま にして寝てはいけない」
という文が成立します。
「XままY」は動作Xに伴ってYするという意味です。「XっぱなしY」にも同様の意味がありますが、「XっぱなしY」は上述のように次の動作が行われる事が期待されるので、下記のAのような後件がない文ではタママに違和感が出ます。
- A警備員の仕事は立 〇ちっぱなし ?ったまま だ。
- B彼は息子を連れ ×っぱなしで 〇たまま どこかへ行ってしまった。
Bの「XっぱなしY」が×なのは、「次の動作がなされる事が期待される」という「XっぱなしY」の用法によります。息子を連れてどこかへ行く事が期待されているとは考えにくいです。
さらに、下記の文、
- 警備員の仕事は立 〇ちっぱなしで 〇ったまま 周囲を警戒しなければならないので、意外と大変なのだ。
「XままY」は単に立つと警戒するの二つの動作が同時に行われていることを言い、「XっぱなしY」は立つという動作に対して不満があることを言外に含みます。
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