日本語教育機関で用いられる単語の意味とその略称

日本語教育機関で用いられる単語は統一されていません。本ページでは混乱する単語の呼び方の統一を目的としているわけではなく、意味と略称を簡単に解説しています。随時更新しています。

「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」

1グループ動詞(1 group Verb)、2グループ動詞(2 group Verb)、3グループ動詞(3 group Verb)

A(い形容詞)

さらに短く「い形」や、アルファベットで「A」と表記されることも多い。国語文法だと形容詞と称される。Adjective(形容詞)の略。

EJU(日本留学試験)

イージェーユー、またはイージュ、リュウシ、ニチリュウシなどと呼ばれる。日本学生支援機構(Japan Student Services Organization/JASSO)が実施者である。日本の大学(学部)や専修学校に入学を希望する外国人留学生を対象とした共通の入学試験である。それらの教育機関で必要とされる日本語能力および基礎学力の評価を目的とする。
日本語、理科3科目、総合科目、数学のうち大学指定の科目を受ける。主にこの成績だけで合否を決める大学もある。2002年から始まり、年2回(6月、11月)実施されている。改定後2010年6月から試験時間などの調整

FC(フラッシュカード)

FC(flash card)とは、活用の練習を行うための文字が書かれたカードの事。日本語は活用が面倒なので、これが大変重要な練習となる。作り方や扱い方はこちら

FB(フィードバック)

フェイスブックではありません。FB(feed back)は授業見学後に、見学者が被見学者に授業の評価・感想を伝える行為のこと。これをしない見学者が多いが、これは必ず行われるべきもの。

G(ジェスチャー)

gestureの略。口頭のみの授業は学生にとって難易度が高くなる。難易度を下げるためにPCやLC、Gがある。

JLPT(日本語能力試験)

ジェーエルピーティーが最も留学生に通じやすい呼び方。他にもノウシ、ニチノウシなどとも呼ばれる。日本国内では日本国際教育支援協会(JEES)が、海外では国際交流基金が現地の機関と共同で試験を実施。日本語を母語としない人を対象に日本語能力を認定する検定試験である。日本を含め世界52カ国・地域(2008年時点)で試験を受けることが出来、日本語を母語としない人を対象とした日本語の試験としては最も受験者の多い試験である。
1984年から始まり、初年度の受験者数は1万人に満たなかったが、08年には56万人となった。09年度から7月と12月の二回実施。受験者の数多い地域は中―日―韓の順

LC(文字カード)

FCも文字が書かれたカードだが、FCはLCと比べて、キューを素早く提出する。LCは結合練習などをする際に用いるもの。FCは持って使うが、LCは持ったり張ったりして使う。

Na(な形容詞)

さらに短く「な形」や、アルファベットで「Na」と表記されることが多い。国語文法だと形容動詞と称される。なぜ動詞が入っているのか、「元気だ」は完全に形容詞だが、「元気である」とすると「元気で(Na)+ある(V)」で分けられるから。Naadjective(な形容詞)の略。

N(名詞)

アルファベットで「N」と表記されることが多い。これに1や2が付くとJLPTの級を表すものになる(N1、N2、N3・・・)。Noun(名詞)の略。

OPI

口頭試験。レベルを探りながら受験者の能力を判断するもの。

PC(ピクチャーカード)

パソコンの時もあるが、ピクチャーカードを指すことがほとんど。ピクチャーカード(picture card)とは、絵カードとも称され、単語の導入や練習中のキューとしても多く用いられる。非漢字圏にはこれが必須。

S(学生)

Sはstudentの略。

T(教師)

Tはteacherの略。

V(動詞)

アルファベットで「V」と表記されることが多い。Verb(動詞)の略。

WB(ホワイトボード)

白板のこと。white boardの略。

直接法と間接法

日本語を日本語で教えることを直接法と呼ぶ。直接法は日本国内では広く用いられているが、その理由は様々な国籍の留学生が集まる教室で使える共通語が日本語だからである。間接法は主に国外で用いられている。例えば韓国の日本語学校に集まる日本語学習者は韓国人なので韓国語で教授しても問題ないのである。直接法の授業風景はこちらの記事を参照のこと。機関によっては国内でも日本語を学生の言語で教える場合もある。学校の学生が単一国籍の場合がそれである。他にも時間のないビジネスパーソンには間接法が用いられることがある。

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