学生に本を読ませる方法┃授業時間以外で読む活動を促すには

授業時間以外で生徒に本を読ませるのは難しいです。

しかし!今回はその先生達の悲願を叶えるため、いくつかアイディアを考えてみました。できそうなもの、いいと思ったものがあったら、やってみてください。最もおすすめなのは最後のです。

以下、全て宿題にはしないことを前提に書いていきます。「やれ」と指示もしません。教師は、やりたい人は勝手にやってという指示の出し方をします。当ページで目指すのは、学生の自主的な読解欲を刺激することです

 

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当サイト管理人による、日本語教師養成個人レッスンの詳細はこちら

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オノマトペ宝探し

宝探しのように、文章の中からオノマトペ(宝)を探す活動です。

本(紙媒体の小説や新聞)は読まない学生でも、マンガは読むし、新聞でもネット記事などは読みます。マンガでもネット記事でも何でもいいですが、その中で見たオノマトペを教師に送ります。以下、箇条書き。

  1. 送る際は作品名とページ、例文も送る
  2. 珍しいものは+3点 3~1点のオノマトペ(教師の主観で採点)
  3. ドラマや映画で聞き取ったものは高得点

教師からは賞品として、拍手や褒め言葉などをあげましょう。なお、ご褒美を上げる際はお気を付けください。

授業中のご褒美で引き起こされる問題とその対策
日本語教育機関、ことさら初級ではご褒美としてお菓子や雑貨を与えるということがしばしばあります。このご褒美の是非について、私自身の経験と心理学の見地から考えてみたいと思います。 ご褒美とは 一番わかりやすいのは、初級の活動後に与える物品でしょ...

ネット記事

  1. 学習者が興味を持ったネット記事のURLを教師に送る
  2. それを全員で授業中に読む(教師は記事を印刷しておく)
  3. それについて話す

学習者は「自分が持ってきたものが授業で取り上げられた」という満足感と達成感が得られます

 

興味

  1. 教師は学習者が興味のあることを調べておく
  2. 全員の名前が書いてある紙(A)を教室に貼っておく
  3. それぞれの興味に沿った内容の本を図書館に借りに行く
  4. 宿題などの義務にはせず、読みたい人は勝手に読んでもらう
  5. 読んだ感想を発表か作文にして授業中に披露する
  6. 教師は披露されたものに点数を付けて、Aに加点

加点されていくAを見て達成感を得られる人もいますが、Aに何も加点されない人は劣等感を得るので、頑張って読もうかという気になります。

 

課外活動のパンフレット

持続して読ませるものではなく、単発的なものですが、課外活動の行先の情報を得たいというのは人として非常に自然な活動です。

そこで、課外活動の前にパンフレットを配布しておくのです。もちろん授業中や宿題で読ませることはしません。ただ配布し、読んでおいてねーと軽く言うだけです。

 

読解途中で止める

結局自発的な、読みたい欲求を刺激したいわけなので、おもしろい、続きが気になる題材の本や雑誌、自作のレアリア読解を読ませ、授業ではオチの部分を見せず終わるというのが最も効果的です

おもしろい部分は授業中に配布すると読んでしまうので、授業後に渡します。

デメリットと対策
そもそも授業外でも読みたいと思える創作物を作りだすことが難しいため、かなり理想的なアイディアであることは事実です。
ただ、ストーリーを作るのは難しいですが、例えば「アルバイトの手順」というタイトルで読解の情報検索タイプのようなものを作り、

  1. 電話の仕方
  2. いざ面接!
  3. ?(続きは家で読んでね)

といった具合にするとそれほど難しくないでしょう。他にも、「病院の利用法」「買い物の仕方」「日本人と仲良くなる方法」など、彼らが“必要になった時”に読みたくなるものを配布し、冊子のようにして溜めていけるようにするのもいいです。

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