「は」「が」違い

5つの用法

①名詞修飾
②対比
③最低限(予想以上のモ)
④目前・話題(取り立てのハ)用法
⑤強調

①~⑤の内、①~④は初級でも教えるが、残りは取り立てて説明する機会はない。「は」「が」の違いを説明する際は、上クラスならまとめて教えても構わないが、一日二つか三つを二日に分けて教えるのが望ましいだろう。

①名詞修飾

【名詞を修飾する節内の主語に付くハ→ガ】
これは帽子です + 私は買いました
これは私 は→が 買った帽子です

関連
22課 名詞修飾

②対比

【XとYを比べる際のそれぞれに付く助詞→ハ】
WB:Xは~だが、Yは~だ
ひらがなが書けます 漢字が書けません
→ひらがなは書けますが、漢字は書けません

例文

  • お酒は辞められますが、たばこは辞められません
  • 昨日は風邪でしたが、今日は元気です

関連
27課 対比の「は」

③最低限

【最低限の事を指す場合→ハ。これは予想以上のモと比較して教授するとわかりやすい】

例文

  • A:漢字は日本で生活する上で2千字は覚えてほしい B:2千字も!?
  • 彼の結婚式には2万人も人が来たそうだ

関連
42課 最低限『は』 予想以上『も』

④目前・話題(取り立てのハ)用法

【目の前にあるものを指す→ガ 話の中のものを指す→ハ。これは二つの用法を一つのセットで教えた方が比較できて、わかりやすい】

例文

  • そこにいすがある
  • あなたの部屋にいすはある?
  • A:彼はどこですか B:彼は教室にいます
  • A:雨は降ってる?
    (↑「雨が~」だが、Aは外の様子が見えない場所にいて、誰かに降っているかを確認している)
  • A(手品師):ここに500円玉がありますね

関連
17課 取り立ての「は」

⑤強調

【何かに焦点を当て、話題のものを強調する】

例文

  • 彼がクラスで一番ハンサムだ
  • A:彼が来たら、行こう B:え、彼はもう行っちゃったよ
    (↑Aは後一人、彼さえ来れば行けると言っているのに対し、Bは強調する必要がない)

まとめ

他にも既知未知(おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ~)など、ハ・ガの違いはまだまだあるが、とりあえずこれだけを抑えておけば、日本語教師としては十分であり、学生の質問にもおおむね答えられる。

ちなみにだが、①には呼び方に違いがある。
国語文法(日本人が学ぶ日本語)→連体修飾
日本語文法(外国人が学ぶ日本語)→名詞修飾
体言という言葉は日本語教育の世界では使われない。

関連
名詞修飾節内の主語に付く「の・が」の使い分け

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