用法① 内容や名前の説明
接続
ふつう形と接続する┃以下接続例
V:する+という/っていう/って+N
A:難しい+という/っていう/って+N
Na:元気(だ)+という/っていう/って+N
N:雨(だ)+という/っていう/って+N
意味・使い方
1.【名前の紹介】と【内容説明】に大別できる。
【名前の紹介】
『相手が知らないであろう事』を伝える時に使う
・私はカキアゲという者です。
・マリモの天敵はシオグサといいます(「といいます」は「という」の丁寧形)。
・カキアゲと申します(「と申します」は「という」の謙譲語)。
【内容説明】
相手が知らないであろう事か、内容の説明(文中にトイウが必須の場合と不要な場合がある、後述)
・父が亡くなったという知らせが来た。
2.「という」は必要か否か。
この「という」を学習者に教えていると「「という」は何のためにあるのだろうか、なくてもいいんじゃないか」と思うことがある。「という」がある文とない文を比較してみよう。
A生きるという事は難しい。
B生きる事は難しい。
AもBもほぼ同じ意味であるが、気取った、格式張った感じが出る。それだけではなく、会話の場合は『相手が知らないであろう事』と話者が強く思っている場合にも「という」が用いられやすく、会話ではない場合は話者の驚きなど、感情の揺れを文から感じる事ができる。
・田中さんが結婚した話を知っていますか。
・田中さんが結婚したって話を聞いた(話者はさっきまで知らなかったという驚きを表す)。
例文
名前
東京の浅草という所へ行って来ました。
本田宗一郎という人に会ったことがありますか。
Q:社長のお子さんは何というお名前ですか。
A:太郎といいます。
内容
先生が入院したという話を聞いた。
来年先生が学校を辞めるという噂、知ってる?
企業コンサルタントという仕事に就きたい。
最近ら抜き言葉という間違った日本語が広がっている。
この花の名前はバラといいます。
昔々、桃太郎という男の子がいました。
アジェンダというカタカナがよくわからない。
日本語教師という職業に就きたい。
昨日リングというホラー映画を見た。
彼が有名な漫画家だということはほとんど知られていない。
最近は大学を卒業しても就職が難しいという話を聞きました。
用法② Xは全て
接続:N1+という+N1
1.Xは全て
2.XとYは同じ名詞がくる
例文
昔は元旦の朝、店という店が閉まっていた。
災害の時は物という物がなくなって大変だった。
先日の山火事で木という木が燃えてしまった。
その俳優は賞という賞をかっさらっていった。
人という人が花火の鳴る方を見た。
酒豪の彼は店の酒という酒を飲みつくした。
イケメンの彼が歩けば、女性という女性が振り向く。
空腹だった彼は家の食べ物という食べ物を食べつくした。
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