「嫌う」と「嫌がる」の違い

詳しい文法の解説
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「嫌う」と「嫌がる」のそれぞれの意味

嫌うは①対象に対して内面的、感情的な負の感情を持っていることに焦点を当てたものです。また、②そのような状況になることを避けたいという意味があります。③以前から抱く憎しみを伴う場合があります。

嫌がるは①特定の対象や行為自体を避けたいという気持ちが表れることを意味します。また、②大げさな動作、手を前に突き出したり、耳に手を当てたりするといった行為が伴う場合もあります。瞬間的に避けるというニュアンスも含意される時が多いです。

 

例文と問題

まずは簡単なクイズで見ていきましょう。最も適当なものを選んでください。「この文はどちらも使えるんじゃないか」という文もあるはずですが、そうではなく、どちらかというとこちらの方が適当だ、という基準で選んでください。

 

 

どうでしょうか。恐らく正解は以下のようになったのではないでしょうか。

解説

それでは1つずつ見ていきましょう。

1 漢字

グエンさんは漢字が憎いのではなく、覚えられないし、難しいから勉強するのを避けたがっています。「嫌う」の③(以前から抱く憎しみを伴う場合)にはあたらず、「嫌がる」の①(特定の対象や行為自体を避けたいという気持ち)にあたります。

 

2 無理矢理

無理矢理女性を連れて行こうとする輩に主人公のイケメンが止めに入るというドラマや映画で見たことがあるシーンです。女性はその輩に昔から憎しみを持っているわけではありません(「嫌う」の③(以前から抱く憎しみを伴う場合)にはあたりません)。また、嫌がる動作も伴っていると考えられます(「嫌がる」の②にあたります)。

 

3 姑

嫁姑問題といえば、憎しみです。「嫌う」の③(以前から抱く憎しみを伴う場合)にあたります。

 

4と5 雨 便所飯

雨も1の漢字同様、憎しみまで抱く人はいません。これは「嫌う」の②(そのような状況になることを避けたい)にあたる、そのような状況になることを避けたいという意味です。

 

6 アプローチ

文法的な話になりますが、「嫌う」は状態動詞で、「嫌がる」は動作動詞ですので、「~続ける」と補助動詞を付けると「嫌う」の方が使えなくなります。

? 嫌い続ける 

〇 嫌がり続ける

 

7 パソコン

「嫌がる」の①(特定の対象や行為自体を避けたいという気持ちが表れる)にあたります。なんとなく学生達がその古いパソコンを使うのを避けたいと思っています。

「嫌い」は?

ちなみに、「嫌い」は形容動詞であり、「嫌う」と「嫌がる」の動詞とはそもそも品詞が違います。ですので、「嫌い」は伴う助詞も異なります。

彼を嫌う。

彼を嫌がる。

彼が嫌い。

まとめ

最初にも述べたように、「この文はどちらも使えるんじゃないか」という文もあるはずです。それぐらい違いがあいまいで、わかりにくく、説明の難しい単語です。外国人に説明する時は上の文をお役立てください。

嫌う

  1. 対象に対して内面的、感情的な負の感情を持っていることに焦点を当てたもの
  2. そのような状況になることを避けたいという意味
  3. 以前から抱く憎しみを伴う場合

嫌がる

  1. 特定の対象や行為自体を避けたいという気持ち
  2. 大げさな動作、手を前に突き出したり、耳に手を当てたりするといった行為が伴う

 

下の文だと、より分かりやすいかと思います。

彼女に( 嫌われた 嫌がられた )。

「嫌われた」は別れたともとれますが、「嫌がられた」は別れたとはとりにくいと思います。

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