日本語能力試験後の授業
学生は皆気が抜けてあまり授業に身が入りません。私もです。
「だって試験終わったじゃん」
両者そんな感じです。
S:先生、試験終わりましたよ
T:じゃN2の文型全部覚えたの?ほら、やるよ!
S:ええ~
いくら言葉を尽くしてもダメ。ではどうすればいいのか。
試験対策以外のことをやる
当たり前ですが、試験前は試験対策が主な授業内容です。試験前に試験以外のことをすると「先生、試験対策をしたいです」と怒られることもあります。当たり前ですが。 しかし、試験、特に2回目の試験以降は自由です。
例えば、読解の授業ならば新聞や雑誌、漫画、インターネット記事からでもいいでしょう、それらを切り取ったものを“読解”させたり、聴解ならばニュースを音声だけ聞かせたり、ラジオなどもいいでしょう。
要は生教材を使うということです。
注意とリスクと充実感
生教材は多くの学習者の気を惹くものを選ぶことは言わずもがなですが、それを選ぶのは大変骨が折れます。そして、選択を誤ると彼らからクレームが来ます。金払ってこんなものやらせるな!と。しかも新聞などは使い回りができません。生モノですから、準備が大変です。
事前調査が大事
実際私はこの時期、生教材を使ってやっています。失敗することもやっぱりあります。だから、JLPTの前に事前に学生に調査をしておきます。彼らがどんなことに興味があり、何を避けているのかを。
試験が終わったらすぐに準備を開始し、彼らの好みに沿って授業を展開していきます。
うまくいけば天国ですが、失敗したら地獄です。しかし、それらリスクを背負っても余りある効果があります。それに、調査さえしっかりやれば失敗はかなり減らせますし、生教材を楽しみにする学習者の顔も見ていて充実感があります。
S:先生!今日は何ですか!
T:今日はこれをします!
JLPT後、全ての学習者が完全燃焼するわけではありませんが、もし、学習者(と自分)のやる気が出なくて困っているという方は、試してはいかがでしょうか。
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