用法
接続:N+にとって
1.主に人物を表すNに繋がり、その人の立場で考えるとどうなのかという事を表す
2.後件には評価、判断を表す文がくる
3.「は」の付いたニトッテハは、ある事柄を主題にしたり(取り上げたり)、対比的な意味合いを持たせたりする話し手の判断が入る
・あなたにとっては簡単かもしれないが、私にとっては難しいのだ(対比のハ)
・これはただの100円のペンかもしれないが、私にとっては祖父からもらった大切なものなんです(対比のハ)
4.「N+にとっては/も/にとっての」の形も
例文
出席率は学生にとって重要な事だ
家の犬は私達家族にとってペットではなく家族なのだ
これは私にとって忘れられない思い出だ
違い 「として N2」「にとって N3」
共通
共に立場、観点などを表す
違い
トシテはその立場、観点から、または資格として何をする/したかという行為を述べることが多い
ニトッテは「できる/できない」「難しい、深刻だ、大変だ、大切だ、ありがたい」などの評価を言う場合が多い
・川は昔の人×として 〇にとって必要不可欠なものだった
・これ捨ててもいい?
…ダメ。それは私×として 〇にとって大切な物なんだ
2つ共使えるが、違いがある文
・A人として/にとって大切な事は約束を守る事だ
・Bあの地震は日本人として/にとって忘れられない出来事だ
・C納税は国民として/にとっての義務だ
AとBのトシテは「人としてすべきだ」「忘れてはいけない」という意味が出る。ニトッテは単にそうである事を述べているだけ。Cも同様
注意
トシテとニトッテは助詞トと動詞スル、助詞ニと動詞トルが組み合わさってできたもの、複合格助詞(にかけて、について、にわたって、に関して、にもとづいて、にそって、によって)
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