『ヒメアノール』┃感想と気になった点、ラスト

ネタバレなし

ここからはネタバレなしです。Amazonなどの内容紹介でも書いてある情報も隠して、内容を最低限に絞り紹介しています。

主観的評価

3/5点
★★☆:ストーリー・ラスト
★☆☆:恋愛
★☆☆:涙
★☆☆:謎
★☆☆:アクション
★★★:グロ描写

残虐でショッキングなシーンが含まれているため、お子さんとの観賞はお勧めしません。また、そのような過激な描写が苦手な方も途中で視聴をあきらめてしまうかもしれません。私も何度も目を細める瞬間がありました。目が離せないというポジティブな評価もできます。

ただ、確かに過激なシーンが多い本作ですが、いろいろと考えさせられる内容が多く盛り込まれていました。

特に森田の行動には、迫真の演技も相まって、複雑な気持ちと共に観ていました。

一つ、観る前の唯一の予習として、「ヒメアノール」の意味を調べておくことをおすすめします。別にネタバレにはなりませんし、意味を知った状態で観るとより理解できるシーンが多くあります。

キャスト

森田正一(森田剛):岡田の高校時代の友人
岡田進(濱田岳):冴えないビル清掃員
安藤勇次(ムロツヨシ):岡田の同僚
阿部ユカ(佐津川愛美):カフェの店員

他、駒木根隆介、山田真歩、大竹まこと、などがわきを固める

あらすじ

岡田は冴えないビル清掃員。同僚の安藤とカフェへ行くと、かわいい女性店員のユカがいる。そこに森田もいたのだが、そこから物語が始まる。

前半は岡田と安藤の掛け合いが楽しいが、徐々に歪んだ友情や狂気に満ちた人間が現れる。後半にいくほど目が離せなくなり、最後はどう着地するのかとドキドキしながら観ていた。

ネタバレあり

ここからはネタバレがあるので、観賞後にご覧ください。

あらすじ

残虐なシーンや強姦といったショッキングなシーンがとにかく多い本作。

気になった点

観ている途中で「あのシーンは何だったんだろう?」と気になった、観た後も「結局何だったんだ?」というシーンがありました。それは、森田がパチンコ店を出ると、人気のない路地で2人の不良に絡まれるシーン。「お金ちょうだい」と言われ、森田はポケットからカッターを出し応戦しますが、不良は笑って森田を蹴飛ばし、そこでシーンが変わります。次のシーンで森田はボロボロになっています。不良はいません。
不良に会うまでにもう十分森田の狂気は感じていたので、正直「きっとこの不良も殺されるんだろうなあ」と思っていたのですが、まさかの敗戦です。その後、そのシーンに関係するようなことは起きませんでした。しかし、後で色々考えていると、合点がいき、あのシーンの大切さがわかりました。

映画のポスターの「ヒメアノール」の長音の部分、よく見ると爬虫類です。
そもそもヒメアノールとは何なのでしょうか。

ヒメアノール【hime-anole】名詞造語. “アノール”とはトカゲの1科である。イグアナ科アノール属に含まれるトカゲの総称。 165種ほどがある。 (ヒメアノール=ヒメトカゲ)となるが、“ヒメトカゲ”とは体長10cmほどで猛禽類のエサ. にもなる小型爬虫類。つまり、“ヒメアノ~ル”とは強者の餌となる弱者を意味する。

以上、ヒメアノール公式ホームページより

森田は高校時代いじめられていた。ヒメアノール時代である。大人になり、岡田に会って狂気が始まるが、安藤や岡田を殺そうとする森田、近隣住民を殺し強姦していく森田はヒメアノールであり、まさに捕食者側に立ったことがわかる。
しかし、岡田との会話で「できることには限界がある」のようなことを森田が言っていたことからも、森田は不良に対して自身をヒメアノール(弱者)だと感じたのかもしれない。実際、細身の森田と体格のいい不良2人、それまで何人殺していようが関係なく、カッター一本で勝ち目などもあるはずがない。
まさにヒメアノールである。

ヒメアノールの意味を調べて映画を見るべきだったと後悔しました。

ラスト

警察から逃走する森田、突然目の前に現れたおじいさんと白い犬、これまで何の迷いもなく人を殺めてきた森田がそのおじいさんを避け、電柱に衝突します。
ぐしゃぐしゃの車内で突然森田が後ろの岡田を見て「ゲームを返さなきゃ」と意味不明なことを言い出し、車内を物色します。喋り方も幼い感じで、「おかーさーん、麦茶2つ持って来てー」と大声で言います。記憶が学生の頃に戻っているようでした。ほどなくして、森田は警察に確保され、最後に岡田にこう言います。

「また遊びに来て」

岡田は間をあけ、「うん」と返事をします。その後、岡田と森田が森田家でゲームをする回想シーンが始まります。回想シーンには森田が飼っていた白い犬がいます。森田はおじいさんを避けたのではなく、白い犬を見て瞬間的に避けたのではないでしょうか。

感想

映画の表面、無駄に多い残虐性はよかったとは言いづらいですが、映画の中身としてはなかなか考えさせられるものでした。

原作

こちらは漫画原作の映画です。

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