JLPT文法解説:につけ N2

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「につけ」【N2】

用法①:Xの時いつもY

≪接続≫
Vジ・N+につけ/につけて(は)/につけても┃
以下接続例
   V:する+につけ
   A:なし
 Na:なし
   N:2つ+につけ

≪意味・使い方
 XにつけY。

  1. Xの時いつもYである 〈“Whenever it’s X, it’s always Y.” | “每当是X时,总是Y。” | “Bất cứ khi nào là X, luôn luôn là Y.”〉
Teaching Points
「につけ」は「XするたびにY」「Xの際にY」という意味で、ある状況が起こるたびに特定の感情や行動が伴うことを表します。少し古風で文語的な響きがあります。
例: 「故郷を思い出すにつけ、涙がこぼれる。」(故郷を思い出すたびに涙が出る。)
→ 感情的なニュアンスを含むことが多いです。

よく一緒に使われる言葉・文型・表現

「見る」「聞く」「考える」
例:電話で母の優しい声を聞くにつけ、家に帰りたくなる。

「何か・何事」などの言葉と共に慣用的に使われることもある
例:彼は何かにつけて文句を言う。

例文

彼は何かをするにつけ、誰かに相談しないと何もできない。

毎日ゲームばかりしている息子の将来の事を考えるにつけ、心配になる。

私は彼女と話すにつけ、時間を忘れてしまう。

彼は仕事を始めるにつけ、すぐに同僚とケンカして辞めてしまう。

このレストランに行くにつけ、彼女の笑顔に元気をもらう。

彼は新しい趣味を始めるにつけ、すぐに飽きてやめてしまう。

彼の顔を見るにつけ、昔のことを思い出す。

雨が降るにつけ、庭の花が美しく見える。

音楽を聴くにつけ、心が安らぐ。

子供の成長を見るにつけ、親としての責任を感じる。

友達と話すにつけ、元気が出る。

その写真を見るにつけ、旅行したときのことを思い出す。

社長の話を聞くにつけ、会社の未来が心配になる。

その映画を見るにつけ、涙が止まらなくなる。

彼女の料理を食べるにつけ、彼女の優しさを感じる。

景色を眺めるにつけ、心が落ち着く。

子供たちが遊ぶ姿を見るにつけ、自分の幼少期を思い出す。

彼の演奏を聞くにつけ、音楽の素晴らしさを再確認する。

本を読むにつけ、新しい知識を得ることができる。

親友と会うにつけ、楽しい時間を過ごすことができる。

花火を見るにつけ、夏の終わりを感じる。

海を見るにつけ、自由な気持ちになる。

その場所に行くにつけ、過去の思い出が蘇る。

スポーツをするにつけ、健康の大切さを実感する。

類似文型とその違い

違い「ごとに」「につき」「おきに」「たびに」「につけ」↓

【JLPT N2-3】「ごとに」「につき」「おきに」「たびに」「につけ」
「ごとに」【N3】 用法:●●➔□ ≪接続≫ Vジ・N+ごとに/ごとの┃以下接続例    V:する+ごとに/ごとの    A:なし  Na:なし    N:1日+ごとに/ごとの ≪意味・使い方≫  XごとにY。 ●が2つで1□、●が4つで2...

用法②:~ても~ても

≪接続≫
Vジ・Aい+につけ+Vジ・Aい+につけ┃
以下接続例
   V:する+につけ
   A:あつい+につけ
 Na:なし
   N:なし

≪意味・使い方
 XにつけYにつけ〈後件〉だ。

  1. XてもYても〈後件〉だ 〈“No matter how much X or Y, (the latter sentence) remains.” | “无论X还是Y,〈后面的句子〉都是。” | “Dù X hay Y thế nào, (câu sau) vẫn vậy.”〉
  2. 対立する言葉をXとYに置き、どちらの時も後件だ、という

類似文型とその違い

「~にしろ~にしろ」【N2】

主な違い

項目
「~につけ~につけ」
「~にしろ~にしろ」
ニュアンス
感情的・感傷的
論理的・客観的
焦点
感情や印象の自然な湧き上がり
条件や状況に対する一貫した結論
文脈
詩的・文学的な表現に多い
日常会話や論理的な説明に多い
後続する内容
感情や状態(~と思う、~を感じる等)
判断や結論(~だ、~すべき等)
まとめ
  • 「~につけ~につけ」は感情や感慨を伴う状況を描写するのに適しており、例えば思い出や自然の美しさに触れるシーンで使われます。
  • 「~にしろ~にしろ」は条件を挙げて結論を導く論理的な表現で、選択肢や仮定を扱う際に自然です。

例文

エアコンはあるが、暑いにつけ、寒いにつけ、貧乏なので絶対につけない

嬉しいにつけ悲しいにつけ、彼女はいつも音楽を聴く。

忙しいにつけにつけ、母は庭の手入れを欠かさない。

暑いにつけ寒いにつけ、祖父は毎日散歩に出かける。

成功するにつけ失敗するにつけ、彼は必ず反省している。

勝つにつけ負けるにつけ、彼はいつも感謝の言葉を忘れない。

勉強するにつけ遊ぶにつけ、彼は常に計画的に行動する。

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