文法導入、どうやっていますか?

どうも、ゆずみつです。

授業中、色々なパターンの練習を入れたり、活動をいれたりして、定着を図るとは思いますが、その入り口となる導入を雑にしてはいけませんよね。導入次第で練習の入りやすさ、進めやすさも大きく変わってきます。

文法導入とは?

ざっくり導入と言っても捉え方は先生によって少し違うのかもしれませんが、新しい文法の機能や構造を説明するということについては大きくズレていないでしょう。
ただ、その説明が先生それぞれ違いますよね。
そして、それが「わかりやすい」「わかりにくい」にも関係してくると思います。
では、学生にとってわかりにくい導入とは何でしょうか。今までの学生からの報告で多かったものを2つほど書いてみようと思います。何かの参考になればと思います。

その1 トークショー?

学生「先生は一生懸命説明しているけど、よくわからない」
教師のほうが一方的に話してしまい、学生の様子を見ずに、導入を進めてしまっては、どうしてもついて来られない学生もいるでしょう。
日本語を聞き取ること自体簡単ではない学生にとって、一方的に延々と口頭で説明をされても、情報量が多すぎるため、理解するのは難しいです。話しすぎることが原因でわからないということもあります。
そこで、写真や絵を使うのはもちろんですが、できることなら学生とやり取りをしながら、その日の文型に導いていきたいですね。
最初から教師側で全部説明してしまうのではなく、状況から学生がある程度意味を推測できるほうがいいのではないでしょうか。
学習には気付きも必要ですからね。

その2 その例文いつ使うの?

学生「例文がわからない」
導入に使う例文提示が適切ではないこともありますね。
先生方、日ごろの授業で少しでも学生の関心を引くために、クラスに応じて色々な例文を使って導入をしているのではないかと思います。
ただ、その関心を引こうとした例文に問題がある場合があります。
かなり極端な例ですが、「カメは爬虫類ですが、アリは昆虫です」という文を提示したところで学生はこの話題に興味を示すでしょうか?そして、いつ学生がこれを言うのでしょうか。教科書では見ないような奇抜な文ではありますが、実用的なものではありませんよね。
やはり導入には学生の生活に関することや教師の話題などが学生もイメージしやすいのではないでしょうか。
その場の状況をそのまま導入に使うことで生きた導入にもなると思います。
導入に使う例文はあまり複雑すぎず、学生がイメージしやすいものがいいでしょう。
あとは文法の意味がはっきりとわかる例文を提示しましょう。
例えば「学校へ来る場合は、連絡してください」という文を提示したとしたら、その状況の説明に時間を割くことになってしまい、さらに学生の混乱を招く恐れがあります。
単純かつ意味がスッと入るような文を選びましょう。

さいごに

導入の方法は先生それぞれあると思うので、正解はこれだ!というのはないでしょう。
一つの方法として、状況をはっきりとさせ、学生が答えを言いたいけど表現がわからない!と思えば、すんなり意味が理解できるのではないかと思います。その上で捕捉を加えていけばいいのではないでしょうか。
学生を巻き込み、無駄な説明を省き、適切な例文を提示することで学生も参加でき、導入もスムーズに進むのではないでしょうか。
日々変わる学生たちに合わせ、導入を考えるものまた楽しみの一つですよね!

 

コメント

  1. 「状況をはっきりとさせ、学生が答えを言いたいけど表現がわからない!」と学生に思わせること。そしてそこからの「適切な例文」!これがプロの仕事ですね。
    シンプルですが難しく、だからこそやりがいがあると改めて思いました。