JLPT文法解説:からには N3

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接続

フ(Na/Nである)+からには

 

用法

1.話者の「後件するべきだ」という意志を表す。後件は「前件だから当然後件だ」という責任や義務

2.後件の多くは決意、覚悟などの言葉が多く、話し手の個人的な感情や意気込みが強く感じられるので、相手や場面によっては不適切な使い方になる

 ・チケットをお持ちでない×からには 〇ので/場合は、ご入場いただけません
 ・どんなに経験がある人でも、人間である△からには 〇から、間違いは必ずする

 

 一緒によく使う言葉

後件は「べきだ・に違いない」など話者の意志を表す言い方、相手への働きかけの言い方が来る

 

例文

留学試験を受けるからには、毎日勉強しなければならない

秘密を知られたからには、生かしておけない

生まれて来たからには自分らしく生きて悔いなく死のうと思います

やるからには成功させよう

やるからには中途半端はしません

やるからには1番になりたい

やるからには最後までやりきろう

やるからには全力でやる

人を差別者として告発したからにはそれなりの責任が生じます

こうと決心したからには、それをやり遂げないといけない

入ったからには逃げずに続けるしかない

比較文型

以上はN2  上はN2

共通

後件に「~するべきだ」という意味の文が来る

文語性

上は>以上は>からには

それぞれの違い

からには:後件に話者の強い意志。最も主観的
 ・嘘を一度もついたことがない彼が言う△以上は ◎からには ?上は、事実なんだろう
 (↑「~だろう」はすこぶる主観的)
以上は:後件に話者の意志。前件と後件の関連性が高いものを使う
 ・契約書にサインした◎以上は 〇からには 〇上は、規則を守っていただきます
 (↑サインした事と規則を守る事は関連性が高い)
 ・留学した〇以上は ◎からには ?上は、必ず~大学に受かってみせる
上は:公的な場面、紙面上で多用。会話では不使用

まとめ

「からには・以上は・上は」の3つの中でもウエハは文語的で、会話ではあまり聞かない。また、3つとも、ある状況・状態になる事が決まり、その上でどうするのか、または心構えを後件で言う

契約書にサインした◎以上は 〇からには 〇上は、規則を守っていただきます
契約書にサインした◎以上は 〇からには △上は、規則を守れ
留学した〇以上は ◎からには ?上は、必ず~大学に受かってみせる

例文

離婚してもあなたが父親である〇以上 △からには、子供の面倒はしっかり見るべきだ

女性と付き合う〇からには 〇以上は ×上は、ちゃんと結婚も考えなければならない

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