「だけ」を使った文型をまとめています。
詳しい使い方や例文、教える際のポイント、類似文型との違いなどは、各文型のページをご覧ください。
用法①:限定
「だけ」【N5】
≪接続≫
普通形+だけ┃以下接続例
V:する+だけ
A:おいしい+だけ
Na:にぎやかだな+だけ
N:本だ+だけ
≪意味・使い方≫
Xだけ。
- X以外にない <only X>
用法②:範囲全て
「だけ」【N3】
≪接続≫
普通形(肯定形)+だけ┃以下接続例
V:できる+だけ
A:ほしい+だけ
Na:好きだな+だけ
N:なし
≪意味・使い方≫
XだけY。
- Xの範囲はぜんぶY <do Y as much as X>
- 「もうこれ以上はXできない、というところまでYする」と言いたいときに使う
- 「~たいだけ」「ほしいだけ」「好きなだけ」「できるだけ」など、決まった形で使うことが多い
用法③:累加
「(ただ)~だけでなく」【N3】
≪接続≫
(ただ)+普通形+だけでなく┃以下接続例
V:する+だけでなく
A:いい+だけでなく
Na:好きだな/である+だけでなく
N:本だ/である+だけでなく
≪意味・使い方≫
(ただ)Xだけでなく、Y。
- XだけではなくてYも <not only X, but also Y>
用法④:ふさわしい
「だけに」【N2】
≪接続≫
普通形+だけに┃以下接続例
V:する+だけに
A:おいしい+だけに
Na:にぎやかだな/である+だけに
N:休日だ/である+だけに
≪意味・使い方≫
XだけにY。
- Xにふさわしく、Y。 <This is X as would be expected>
- Xで理由や状況を言い、Yでそれにふさわしい結果を言う
「だけあって」「だけ(のことは)ある」【N2】
≪接続≫
普通形+だけあって/だけ(のことは)ある┃以下接続例
V:する+だけあって/だけ(のことは)ある
A:おいしい+だけあって/だけ(のことは)ある
Na:にぎやかだな+だけあって/だけ(のことは)ある
N:休日だ+だけあって/だけ(のことは)ある
≪意味・使い方≫
XだけあってY。/Xだけ(のことは)ある。
- Xにふさわしく、Y。 <This is X as would be expected>
- Xの地位や努力にふさわしい、と感心し、ほめるときの言い方。マイナスなことには使わない
- Yには、結果や能力がある、と評価する言葉が続く
- 話者の評価を示すため、目上には使えない
- 「~だけある」はくだけた言い方
「だけの」【N2】
≪接続≫
普通形+だけの┃以下接続例
V:する+だけの
A:おいしい+だけの
Na:にぎやかだな/である+だけの
N:休日だ/である+だけの
≪意味・使い方≫
XだけのY
- Xに相当する、ふさわしいY <Y equivalent to X>
- Yには名詞が入る
- 「Xに相当するYだ」と強調したいときに使う
用法⑤:反予想
「だけに」【N2】
≪接続≫
普通形+だけに┃以下接続例
V:する+だけに
A:おいしい+だけに
Na:にぎやかだな/である+だけに
N:休日だ/である+だけに
≪意味・使い方≫
XだけにY。
- Xなので、反対にY。 <Since X, on the contrary, Y>
- 「Xなので、もっとYだ」「Xなので、普通の予想とは反対にYだ」と言いたいときに使う
用法⑥:妥協
「だけまし」【N2】
≪接続≫
普通形+だけまし┃以下接続例
V:する+だけまし
A:おいしい+だけまし
Na:にぎやかだな/である+だけまし
N:本だである+だけまし
≪意味・使い方≫
Xだけまし
- 別の状況より、Xのほうがいい <at least X>
- 「もっと悪い状況になるよりは、最低限Xになったからいい」と、不満の気持ちをこめて言う言い方
- 会話でよく使われ、書き言葉としてはあまり適さない。
- 「だけマシ」と、「まし」をカタカナで書く場合もある
用法⑦:特別な理由
「が~だけに」【N2】
≪接続≫
N+が+N+だけに┃以下接続例
V:なし
A:なし
Na:なし
N:年だ+が+年だ+だけに
≪意味・使い方≫
XがXだけに、Y
- 特別なXだから、Yだ <because of X, Y>
- Xには同じ名詞が入る
- 「Yの理由は、Xが特別だからだ」と言いたいときに使う
- いいことにも悪いことにも使える
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