JLPT文法解説:内に  N3

参考書によって使い方、教え方の分け方が大きく異なる文型の一つ。品詞で分けるもの、ウチニの前の活用の仕方で分けるもの、用法でわけるものがある。ここでは用法で分けている
※①~④共通:ウチニの前は変化する言葉が多い。動詞の場合はこの限りではない

 

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用法① 前件変化前

接続:Vジ・Aい・Naな・Nの+うちに

1.前件が変わる前に後件に

2.「内に」の前は変化する言葉が来る。動詞はテイルの形にしないと変化を表しにくいから①の用法ではウチニの前は形容詞や名詞が多い

3.この用法にVテイルはない。なぜなら「Vテイル内に」の後件は変化を表すから、前件が終わる前に後件する/なるという①の用法と矛盾する。Vテイルを使いたいならアイダニが使えるが、その場合トキニの方が適切
 ・電車に乗っている×内に〇間に◎時に、友達からメールが来た

 

一緒によく使う言葉

今のうちに

 

例文

来週からアルバイトが忙しくなるので、時間がある内にレポートを書いておく

冷めるとおいしくないので、温かい内に召し上がってください

用法② 前に

接続:Vナイ+ないうちに

1.ウチニの前の事を強調している

 

一緒によく使う言葉

忘れないうちに

 

比較文型:「前に N5」

前に N5」は客観的な時間の前後関係を述べるだけ。ナイウチニは強調

 

例文

赤ちゃんが起きない内に、買い物する

忘れない内にメモしておく

 

用法③ 事態の変化

接続:Vジ/ナイない/テイル・Aい・Naな・Nの+うちに

1.③は、Xは変化の言葉でなくてもいい

2.VジとVテイルの入れ替えはほぼ可能だが、できないものある
 ・出かけ 〇ている ×る うちに泥棒に入られた

3.後件は変化

 

比較文型:「ながら」

ながら

 

比較文型:「間に」

例えば、「夏休みの内に宿題を終わらせる」と「夏休みの間に宿題を終わらせる」は、夏休みの中で宿題を終わらせることを表す表現ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。

「夏休みの内に宿題を終わらせる」は、夏休みの中で宿題を終わらせることが重要であり、夏休みの終わりになってから終わらせなければならないような状況を避けるために早めに宿題を終わらせることを強調するという意味を含みます。

例:「夏休みの内に宿題を終わらせなければならない」(I have to finish my homework during summer vacation to avoid having to do it after it ends.)

一方、「夏休みの間に宿題を終わらせる」は、夏休みの中で宿題をすることができるということが重要であり、夏休みに宿題をする時間があるということを強調するという意味を含みます。

例:「夏休みの間に宿題を終わらせたい」(I want to finish my homework during summer vacation since I have time.)

このように、「夏休みの内に宿題を終わらせる」は夏休みの中で宿題を終わらせることが重要であるということを強調し、「夏休みの間に宿題を終わらせる」は夏休みに宿題をする時間があることが重要であるということを強調するという違いがあります。

例文

しばらく見ない内に、ずいぶん日本語が上手になったね

彼と連絡をとらない内に、次第に疎遠になっていった

 

用法④ 後件が早すぎる(前に)

接続:Vナイ+ないうちに

1.普通は前件→後件なのに、後件が先に起こった

 

例文

話が終わらない内に質問するのはよくない

 

違い 「内に N3」 「間に N4」

内に N3」 「間に N4

接続:Vジ・Aい・Naな・Nの+うちに

接続:Vジ・Aい・Naな・Nの+あいだに

コアイメージ

ウチニはアイダニより狭い時間を示している。だからアイダニではなく、ウチニを使う事で、より緊迫感がでて、「その時間内でなければ」という話者の気持ちが表れたり、文によってはアイダニが使えなかったりする

 

比較

「間に」はただの時間幅を表すから、強調したい時にアイダニを使うと変
 ・雨が降らない〇うちに×あいだに、洗濯をしよう
 (↑雨が降ると買い物に行けない→困る、だからこの場合「内に」が自然)
 
 ・私が洗濯している △内に ○間に 買い物に行って来て
 (↑日常でする普通の会話であり、洗濯を強調する必要はない)

 ・子供には絶対小さい 〇うちに △あいだに 英語を習わせようと思う
 (↑「絶対」がなくてもいいが、あればことさらウチニの方が適切)

 ・犯人がいない。今の 〇うちに ×あいだに 逃げよう
 (↑「今」というすこぶる時間を限定した名詞の場合、アイダニは上述の通り使えない)

 

単なる時間的な幅を表す場合はウチニ・アイダニどちらでもいい

 ・新宿駅を歩いている 〇うちに 〇あいだに 迷子になった

 ・若い 〇うちに 〇あいだに 留学しておきたいです
 (↑どちらでもいいのだが、上述のように、ウチニを使うと若い時に留学しなければ、という話者の気持ちがでる)

 

変化する言葉の時は、アイダニが使えない場合がある。特に形容詞は多い

 ・明るい〇内に ×間に家に帰ろう

 ・小さい〇内に 〇間に英語を習ったから上手だ

 

例文

来週からアルバイトが忙しくなるので、時間がある間にレポートを書いておく

冷めるとおいしくないので、温かい内に召し上がってください

元気な間に色々な事を経験したほうがいい

若い間に留学しておきたいです

今の内に早く帰ろう。雨が降りそうだよ

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