JLPT文法解説:という(って) N3~N2

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用法① 内容や名前の説明

接続

ふつう形と接続する┃以下接続例
   V:する+という/っていう/って+N
   A:難しい+という/っていう/って+N
 Na:元気(だ)+という/っていう/って+N
   N:雨(だ)+という/っていう/って+N

意味・使い方

X:文型の直前にある言葉 Y:文型の直後にある言葉

1.【名前の紹介】と【内容説明】に大別できる。
【名前の紹介】
『相手が知らないであろう事』を伝える時に使う
 ・私はカキアゲという者です。
 ・マリモの天敵はシオグサといいます(「といいます」は「という」の丁寧形)。
 ・カキアゲと申します(「と申します」は「という」の謙譲語)。

【内容説明】
相手が知らないであろう事か、内容の説明(文中にトイウが必須の場合と不要な場合がある、後述)
 ・父が亡くなったという知らせが来た。

 

2.「という」は必要か否か。
この「という」を学習者に教えていると「「という」は何のためにあるのだろうか、なくてもいいんじゃないか」と思うことがある。「という」がある文とない文を比較してみよう。
 A生きるという事は難しい。
 B生きる事は難しい。
AもBもほぼ同じ意味であるが、気取った、格式張った感じが出る。それだけではなく、会話の場合は『相手が知らないであろう事』と話者が強く思っている場合にも「という」が用いられやすく、会話ではない場合は話者の驚きなど、感情の揺れを文から感じる事ができる。
 ・田中さんが結婚した話を知っていますか。
 ・田中さんが結婚したって話を聞いた(話者はさっきまで知らなかったという驚きを表す)。

例文

名前

東京の浅草という所へ行って来ました。

本田宗一郎という人に会ったことがありますか。

Q:社長のお子さんは何というお名前ですか。
A:太郎といいます。

内容

先生が入院したという話を聞いた。

来年先生が学校を辞めるという噂、知ってる?

企業コンサルタントという仕事に就きたい。

最近ら抜き言葉という間違った日本語が広がっている。

この花の名前はバラといいます。

昔々、桃太郎という男の子がいました。

アジェンダというカタカナがよくわからない。

日本語教師という職業に就きたい。

昨日リングというホラー映画を見た。

彼が有名な漫画家だということはほとんど知られていない。

最近は大学を卒業しても就職が難しいという話を聞きました。

用法② Xは全て

接続:N1+という+N1

1.Xは全て

2.XとYは同じ名詞がくる

例文

昔は元旦の朝、店という店が閉まっていた。

災害の時は物という物がなくなって大変だった。

先日の山火事で木という木が燃えてしまった。

その俳優は賞という賞をかっさらっていった。

人という人が花火の鳴る方を見た。

酒豪の彼は店の酒という酒を飲みつくした。

イケメンの彼が歩けば、女性という女性が振り向く。

空腹だった彼は家の食べ物という食べ物を食べつくした。

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