日本語教師が主婦に人気の理由と必要な資格、年収

巷で人気の日本語教師。新人でも時給(45分)は1800円から2000円といったところでしょうか。

かなり長文になっているので、興味のあるものだけをお選びください。

人気の理由

普通のアルバイトが時給1000円ぐらいでしょうか。都内なら。そう考えると1800円は高いです。以下、いくつか理由を箇条書きしてみます。

  • スーパーやコンビニのアルバイトより楽しそうだし、時給は破格
  • 1日3時間~6時間
  • 日本人だから私でも簡単にできそう
  • 外国人に教えるなんておもしろそう

1日3時間~6時間、日本人ならだれでもわかる日本語を外国人に教える、たったそれだけでなぜこんなに高いのか。そうです。落とし穴があるのです。この落とし穴についてはページ下部で説明します。まずは教師になるために必要なものを紹介します。

資格

まず、多くの学校で要求されるものが420時間です。検定合格よりもむしろこちらです。ちなみに、どの養成講座もこの420時間を達成するようプログラムが組まれています。

それから日本語教育能力検定試験。いわゆる検定です。相対評価で、毎年受験者の上位2割しか合格者を出しません(試験は朝から夕方まで)。つまり、あなたが95点とっても、受験者みんなが96点や98点だったらあなたは合格しない、それが相対評価です。

最後が大学での専攻です。3つの中で最も時間がかかります。養成講座なら最短で3か月コースなんかもあるので、それと比べると4年は長い道のりです(3か月で大丈夫なんでしょうか)。

まとめると、必要なのは3つ。上から順に重要視されるもの。

 ①420時間受講
 ②検定合格
 ③大学で日本語学科を専攻

②と③は必須ではありませんが、②③があるからといってその人がツカエルとは限りません。結局模擬授業です。模擬授業で活きるのは①と③です。学生の質問や、中級でぶち当たる壁『文型の比較』などで役立つのは②です。つまり、全て揃っていれば模擬授業をせずとも、いい先生だと推測だけはできます。

②と③がなくても教師にはなれます。ただ、①は必須です。ないとお話になりません(必要ない学校は危ない!)。③は①の上位互換なので、③をクリアした人は①は不要です。

お金も時間もないという方は、①を3か月でとる猛勉強スタイルがおすすめ。ただ、それだと教師になってから苦労すること間違いなしなので、覚悟はしておいた方がいいです。

常勤と非常勤の違い

日本語教師には大別して2つ、常勤(専任とも)と非常勤というものがあります。

勤務形態

常:一般的な公務員と同じ。朝から夕方まで学校で勤務
非:シフト
学校の夏休みなど、長期休暇時は常勤は出勤、非常勤は仕事なし!

給料

常:安定
非:不安定
非常勤は時給で、シフトに入っただけのお給金。常勤はとにかく安く、月収20万円から30万円程度。

授業準備

常:基本学校で
非:基本家で
非常勤も学校でできるが、学校や家で授業準備する分の給料は出ない。

これだけ見ると、常勤の方がよさそうですが、最初は非常勤が望ましいです
非常勤講師は常勤を軸に動きます。そして、日本語学校は一筋縄ではいかない人ばかりです。そんな人達が入って来たばかりの常勤の言う事に素直に従うとは考えにくいです。それに実際軸がぶれた新人が常勤となると、下の非常勤の連携もめちゃくちゃになります。実家が近くにあるなら、そこに住んで掛け持ちするなりして糊口を凌ぐしかありません。

有給休暇

Twitterでアンケートしたものがあります。生の声です。実施は2017年7月、それぞれ24時間の内に行ったものです。

たくさん:規定いっぱい、自分が満足できる程度
何度かある:規定いっぱいではないが、一応とれてはいる
一度もない:一度もない

社会人経験

社会人経験とは何でしょうか。会社で働く事?では小学校で働いていた人は該当しないのでしょうか。警備員は?飲食は?全て会社といえば会社です。そんな口で説明できないフワフワしたものよりも必要なのは

『最初の一年を乗り切れる根性』

『授業準備できる熱心さ』

です。前者は若い人に欠け、後者は年配の人に欠けます。授業準備しないの?と思う方もいるかもしれません。しかし、これがいるのです。日本人だから簡単にできると思い込み授業を何の教材も例文も準備せず、口頭だけで講義をし颯爽と帰っていく教師が。

日本語教師求人サイト集

日本語オンライン
 下3つに比べ、求人情報を載せる学校が多く、国内国外の求人情報も取り扱う

NIHON MURA
 都道府県別に調べられるのが◎。学校の地図も載せているので、便利

日本語教育学会
 国内国外ごちゃまぜ。国内も地域はばらばらで、見やすくはない

日本語教師の集い
 海外の求人情報が多い

日本語教師ジョブ
 検索機能が優秀

まず、学校に電話する時間ですが、朝は厳禁です。日本語学校の朝はバタバタしています。午前と午後の授業が終わって皆が一息しているところにかけるのがいいでしょう。学校にもよりますが、だいたい4時半に終わるので、5時ごろがベストです。

国内で働くなら、日本語オンラインとnihonmuraの両方を見れば十分です。片方にあって、片方にない求人もまれにあるので、両方をチェックした方が吉。同じ学校なのにサイトによって募集条件や応募方法が違う事もあります。楽な方を選びましょう。知名度が一番高いのは日本語オンラインです。日本語教育学会は情報がPDFだったり、学校のHPに飛ばされたりと、検索も見易さもいまいちですが、大学の求人が多めで、海外も常に新しい情報が載っているので見逃せません。検索機能が優秀で、先進的な作りの日本語教師ジョブは2017年からサービスを開始し、知名度では劣るもの、一見の価値ありです。

日本語学校の選び方

頻繁に求人サイトに載せている学校。特に専任の募集をしょっちゅうしているところは十中八九危ないです。そして、入る前の日本語学校見分け方として、『初級教科書は何を採用しているか』を聞くことをお勧めします。みん日がほとんどだと思いますが、中でもみん日1版ならばそこはやめた方が無難。レベルが上がらないどころか、腐っていく一方です。
なぜなら、1版2版でほぼ変化のないみん日すら変える決断もできない牛歩学校だとわかるから。「貴校では教え方の見直しはなさっていますか」と聞けない、学校選びで迷っている新人の方々はやってみてください。

それから、求人サイトの待遇にコマ給が記入されていない、または、「当校規定による」などと濁しているところも注意が必要です。面接で給与提示の際、何も知らない新米教師相手にとんでもない額を提示してきます(私の知り合い数人がそうでした)。1300円とか1400円は論外で、新人でも最低1800円です。新人で1900円はかなりよく、2000円ならもうけもんぐらいに思っておけばいいです(※都内)。

そして、もし今自分のいる学校が教師育成に真剣に取り組んでいる学校だったら「アタリ」です。大事にしてください。給料や人間関係、学生の国や質、学校の体制、使用教材で選ぶ事もしますが、私が最も大切にしているのはそこです。そしてその「アタリ」が少ないのが問題でもあります。
私が今までいた学校は運よくそういう学校でした(じゃない学校もあったけど)。一番初めの学校で、懇切丁寧に教えてくださった先生の名前は一生忘れません。こんな私を一生懸命指導してくださった先生。本当に厳しく、何度も注意されましたが、感謝しかありません。

時給が高い理由とその落とし穴

1日3時間~6時間、日本人ならだれでもわかる日本語を外国人に教える、たったそれだけでなぜこんなに時給が高いのか。それには落とし穴があるのです。

ちなみに1コマとは、学校によって違うのですが、おおむね45分、次に長いのが50分、そして90分(専門学校や大学に多い)と続きます。

私が長年働いてきて、最も多いパターンだと思う日本語教師像を紹介します。

  • 女性
  • 30~40代
  • 既婚
  • 子持ち
  • シフトは一週間に2日
  • 1日に4コマ希望
  • 1日4コマ(1800円)で7200円

7200円×1か月(2日×4週)=月収57600円

57600円×12カ月=年収691200円

肝心なのは、給料は授業中だけ支払われるということです。つまり
 一時間目に期末テストをし、
 二時間目に作文、
 三時間目にプリントをしてそれを回収、
 四時間目に漢字小テストをすれば、その日は地獄でしょう。
そんな日はありえませんが、例えばそんなカリキュラムの一日があったとすると、テストの添削に2時間半、作文の添削に2時間、プリントの添削に1時間、漢字小テストの添削に三十分、その間の給料は支払われません。さらに、クラスにはレベル差があります。授業が終わってから、個人指導をする場合もあるでしょう。

 ※これはかなり極端な例です。
①1:00~4:30 授業(有給)
②4:30~5:30 居残り授業(無給)
③5:30~     添削(無給)
④11:00~    翌日の授業準備(無給)

①~④で、給料が発生するのは①のみ。45分授業×4で、休憩が10分×3です。

他にも授業記録の記入、課テスト作成、教室の後片付けなど、学校によって非常勤、専任に課せられる業務は異なります。そして夏休みやGWなど、長期休暇もありますから、非常勤の一人暮らしは専任になるまではアルバイト、もしくは学校のかけもちをしている人がほとんどでしょう。お子さんのいる方は休みが重なってむしろ好都合かもしれません。とにかく経済的に苦しく、もう毎日がエブリデイです。

以上が日本語教師の時給(1800円)が普通のアルバイト(1000円)より不自然に高い理由です。800円分は授業以外の雑務の分というからくりだったのです。

N1et、管理人による日本語教師養成レッスンを行っています(skype可)。サイトには載せていないアイディアや教材、文型の違いをお教えしています。詳細はこちら

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