「はい、じゃ〇〇さん、次の段落を読んでください」

ソビエト連邦時代の読解問題が出ました。別にソビエト自体は関係なく、話は「ソビエトでは国語の授業で学生に段落を読ませる」というものでした。

スポンサーリンク

当サイト管理人による、日本語教師養成個人レッスンの詳細はこちら

当サイト管理人による、日本語教師養成個人レッスンの詳細はこちら

世界共通のやり方

T:皆の国ではどう?
S1:私の国も同じです
S2:私も
S3:はい

意外に世界共通のやり方で驚きました。しかし、ソビエトのやり方はその先がありました。学生に段落を読ませた後、段落ごとの内容をかいつまんで説明させる」というものでした。
私も読解ではそのようにしているのですが、これがなかなか難しく、初級では単語を一つ言うのが限界、ということもしばしばです。

学生に読ませる意図とは

そもそも、この学生に読ませるという行為はどのような効果があるのでしょうか。日本語の授業ならばわかります。
学生のアクセントやイントネーションを聞き訂正したり、読めない漢字がないかを調べたり、と有意義なものですが、国語、母語話者にこれを実施することのメリットとは?

日本語の授業同様、読めない漢字の確認ができ、抑揚などに気をつけながら本を上手に読む能力の養成、人前で発話する度胸を持ってもらうなどいくつか考えられますが、それが果たして本当の目的かどうかは国語教師ではない私にはわかりません。

ソビエトのやり方

話は戻りますが、このソビエトのやり方、「国語の授業で学生に段落を読ませた後、段落ごとの内容をかいつまんで説明させる」というのは大変素晴らしいものです。初級クラスでは先述の通り難しいですが、上級クラスであれば、短文で説明できます。また、これを実施することで、学生もよく内容を理解しようとします(速読では必要ありませんが)。

この読解には続きがあります。筆者は恐らく日本人で、これができずに困っていました。教師も筆者に当てる時は「どうせできないだろう」といった様子で当てていたそうです。
しかし、ある怖い図書室の先生、名前はドラゴン(あだ名だと思われます)が本を借りるたびにこれを筆者に実施し、厳しく指導してくれたおかげで表現力がつき、授業でもしっかり段落の説明をできるようになったそうです。

私もドラゴン先生のように、読解は段落の意味を尋ね、学生の表現力を訓練していきたいと改めて思った次第です。

コメント