第5回 日本語教育能力検定試験オリジナル問題に挑戦!

日本語教育能力検定試験っぽく問題を作ってみました。解説は実際の教育現場で見られる誤用なども交えながら行っています。

問題

問題 次の問題の【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを、それぞれ1~3の中から一つずつ選べ。

(1) 【形容詞の種類】
1 嬉しい 2 楽しい 3 早い

(2) 【単語の種類】
1 あらゆる 2 この 3 わざと

(3) 【数の数え方】
1 台 2 匹 3 分

(4) 【複数を表す言い方】
1 国々 2 ひらひら 3 お母様方

(5) 【複合名詞】
1 鳴き声 2 組み立て 3 使い捨て

(6) 【時を表す名詞の種類】
1 明日 2 さっき 3 月曜日

答えと解説

(1) 【形容詞の種類】

1 嬉しい 2 楽しい 3 早い

答えは1です。1のみ感情形容詞です。「彼は~です」という文に当てはめてみるとわかりやすいです。感情・属性形容詞については「「嬉しい・楽しい」違い 属性・感情形容詞」をご覧ください。

 

(2) 【単語の種類】

1 あらゆる 2 この 3 わざと

答えは3です。3つとも全て活用しない単語という点では共通していますが、1と2は体言を修飾する連体詞で、3は用言を修飾する副詞です。
「大きな」「小さな」という語がありますが、これらも活用せず体言を修飾するので連体詞です。日本語教育現場では初級で出てきますが、な形容詞と説明してしまいがちです。しかし、な形容詞であるならば、「このかばんは大きなだ」という文が正しいということになるので、教える際は注意が必要です。

 

(3) 【数の数え方】

1 台 2 匹 3 分

答えは3です。「いちだい」「いっぴき」「いっぷん」、「にだい」「さんびき」「さんぷん」と2と3は音変化が起こりますが、1の台はどこまでいっても本数詞の部分+台と音変化が起こらずそのままです。
他にも、「枚」などは音変化が起こらないもので、日本語学習者にとっては覚えやすいものですが、「つ」や「本」などは音変化が激しく、なかなか定着しません。したがって、初級ではまずそれら音変化が起こらないものから教えます。ちなみに、h音で始まる助数詞は、前に来る数詞によって「いっぽん・にほん・さんぼん」とh・p・bの3つの音形をとります。h音で始まる助数詞の音変化を包括的に説明できる規則はないため、学習者は大変苦労します。
ちなみに、数詞には基数詞順序数詞などの用語があります。

 

(4) 【複数を表す言い方】

1 国々 2 ひらひら 3 お母様方

答えは3です。1と2は畳語と呼ばれるもので、他にも「我々」「木々」などがあります。3の「~方」は接尾辞と呼ばれるもので、名詞に付いて複数を表します。

 

(5) 【複合名詞】

1 積み木 2 取り組み 3 使い捨て

答えは1です。全てN・A・Vなど複数の語が一つになって名詞を構成する複合名詞です。
例:うれし涙(A+N) 鳴き声(V+N) 組み立て(V+V) 夜長(N+A)
この内、1はV+Nで、他はV+Vの構成となっています。

 

(6) 【時を表す名詞の種類】

1 明日 2 さっき 3 月曜日

答えは3です。3は絶対的な時点を表しますが、1と2は指す内容が「今」との関係で決まる相対的なものです
教育現場で問題になるのは、これら名詞に助詞の「に」が付くのか付かないのか、ということです。よく見られる誤用としては「今日に学校へ行きます」のようなものがあります。何に「に」が付き、付かないかについては「初級の9つの助詞一覧 用法の教え方 練習問題つき」に画像と共に紹介しています。

 

他の問題は検定問題にまとめてあります。

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