『留学生引率冒険譚』

皆さんは校外活動はお好きですか。

新人私:やーったー金もらって遊園地行けるなんて最高!授業準備もないし楽しみー
現在私:経路確認よし。先方に事前連絡して、学生の切符手配、この学生はたばこ吸うから要注意で、この学生は車酔い注意か・・・はあ・・・・・・

子どもの頃、遠足や修学旅行で教師の背中を追っていた私ですが、まさか自分がその背中になるとは思ってもみませんでした。あの時の先生達は責任者としての緊張感を常にまとっていたのだと何十年越しかに思い知ったのです。
教師とは言っても日本人を引率するのとは訳が違います。言葉が通じない、指示が通らないのです。

T:次の交差点を渡ったらA2出口から電車に乗るからsuica出しといてねー

これ、通じません。

これまで留学生とともに訪れた場所は数知れず。公園から、郵便局、テーマパーク、水族館、富士山、裁判所、都庁、スカイツリー、海、BBQ、果樹園、動物園等々、実に様々な体験をさせていただいたのですが、「今日は楽しかった!」はたくさんありますが、「今日は楽だった!」は一度としてありません

中でも初級は上記の通り指示が通らず、施設の人の話を聞いた後、初級を担当している場合は担当クラスに”通訳”しなければなりません。

係:この施設では〇〇は決してしてはいけないことになっていますから気をつけてください。それから、もちろん、△△を持ち込まないこと、それから◆◆にも触れないこと。これらを守っていただけますか

という説明を聞いた後、初級クラスの先生は通訳をします。

T:ここで〇〇はダメです。△△、それから◆◆に触らないでください(全てG付き)。わかりましたか。

この後、学生が「はーい」と返事します。遠方だと乗り物も大変です。

S:センセー!〇〇さんがー(出発した電車を指さしながら)
T:なんだってー!?

T:皆バスにいる?
S:いまーーーす
T:数えるよ。1,2,3・・・27?1人いねえ!嘘つくな!っていうか誰がいない!?

S:センセー!〇〇さんが船酔いです。
T:薬は?
S:効きません

はぐれる学生も多く、

T:あれ?△△さんは?
S:さっきのコンビニ(500m前)でトイレです
T:なんだってー!?

T:あれ?〇〇さんは?
S:あそこです(たばこ吸ってる〇〇を指しながら)
T:ごぅうるぅあ゛あ゛!

特に多く、迷惑なのは信号で分断されることです。仕方ないのですが、長い列なので渡り切れず、待つと狭い道でぎゅうぎゅうで歩行者の邪魔、しかし待たないとはぐれるの板挟みです。

集合時間は出発の30分前、学生にバディを組ませるなど、様々な方略を用い、危機を潜り抜けてきました。

色々な失敗、問題を書きましたが、実は私が一番嫌なのは遠くにいる学生からの

S:センセー!!

です。

※主に初級の学生についての記載です。上級は、なんなら「今から出発するけどわかるよね」でいいぐらいです。タイトルに『冒険』と書いた通り、とにかく初級引率は大変で、危険を冒す、命にかかわることもあるので、準備は怠らないように。

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