留学生は日本の障害者について何を思うのか

日本の障害者について授業をしました。

点字や手すり、スロープなどを紹介。他にも、駅員が乗り降りを補助してくれたり、車イス専用駐車場があったりと、日本には障害者が生活しやすいよう工夫が多くなされていると、絵や動画を見せながら説明。依然、山積する課題はあるものの、充実したバリアフリー化で障害者は生活しやすいね、と言うと、

S:日本の障害者は自分で出かけないといけないんですか

S:私の国は家族が必要な物を買いに行くから

と学生から返ってきて、自分の価値観を揺さぶられました。私が障害者だったら、自分の事は自分でやりたいのですが、彼らが言うには

S:私が障害者になったら、家族や周りの人が助けてくれます。日本は冷たいです。親の介護も人任せでしょ。

T:でも、トイレとかも全部だよ。全部できる?

S:もちろんです。

なぜそんな事を言うのかわからないという風な顔で彼らは私に言ってきます。

車いすバスケを題材にしたREALという、スラムダンクの作者が描いた漫画があります。作中の、障害を持った登場人物ができない事をできるように頑張る描写があるのですが、健常者だった頃はできた事ができずに苛立つシーンは読んでいて胸が苦しくなりました。

「出かけないといけない」のではなく、「出かけたい」

「家族が~」ではなく、「自分で~」

私は「障害者でも外に出られる社会」を紹介したつもりが、留学生に映った日本の社会は「障害があるのに自分でやらないといけない」だったのです。

色々考えさせられる授業でした。

コメント

  1. 私も 漫画「リアル」読みました。学生時代からボランティアや今、バイトでヘルパーをしているので 障害のある人を家族だけでは、支えることが難しい現実を見て来ました。障害があっても自分で〜したいという思いがある人と飽きらめてなーんにもしない人に別れます。何故か?と疑問に思ってたんです。関わって感じたことは、障害を受けるまでの生き方と自己肯定感を持っているか否かの違い‼️すぐに飽きらめ、障害があることで自分を強く否定する方は、外には出ません。ベットで悲観したまま生きてらしゃいます。

    • コメントありがとうございます。管理人のカキアゲです。バスケ漫画だと思い読んだリアルに面喰いました。私が出会った障害者の方は強く生きていましたが、皆がそうできるわけではありません。是非このマンガを一人でも多くの方に読んでいただければ、駅前の点字ブロック上の自転車の駐車が少なくなるのかなと思います。