JLPT文法解説:始める N4

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用法

接続:

1.動作や現象が始まったことを表す

2.簡単なので、後続句との接続で練習
 ・Vマス始める+ませんか・場合は・のに・そうです(伝聞)・ようになりました

3.状態性のものは可と不可のものがある
 〇心配し ×勤め(〇働き)

 

一緒によく使う言葉

食べる・書く・読む

 

比較文型:「終わる N4」

終わる N4

書き終わる⇔書き始める

 

比較文型:「出す N4」

出す N4

降り始める 降り出す

「出す」は「始める」よりも話者の「急に始まったなあ」という気持ちが強くでる
 ・どうぞ、お先に食べ 〇はじめて ×出して ください
 ・こどもが突然泣き ×はじめた ○出した

 

例文

ごはんを食べ始めた。

この学校は去年からベトナム人が入り始めた。

午後から雨が降り始めるかもしれない。

隣で寝ていた夫が突然寝言を言い始めた。

娘はさっきまで泣いていたが、しばらくすると一人で遊び始めた。

ゲームをやり始めたら止まらなくなる。

商談の途中、彼はパソコンを取り出すと、何かを打ち込み始めた。

資金不足で止まっていたプロジェクトが、やっと動き始めた。

×私は1年前にこの学校に入り始めた。

 

スタート族違い:始めるN4・出すN4・かけるN3

共通

「開始」や、文脈・接続によっては「途中(VマスかけのN)」も表せる
 ・彼はごはんを食べ〇始め 〇出し △かけた(直前)
 ・アップル社のロゴは食べ×始め ×出し 〇かけ のりんごだ(途中)
 ・たばこを吸い〇始め 〇出し 〇かけたが、父が来たので吸うのをやめた(途中)

突発性:×始める 〇出す ×かける

「突然・急に」などと使えるのもダスのみである
 ・子どもが(急に)道路に飛び×始めた 〇出した ×かける

意志性:〇始める ×出す ×かける

 ・食べ〇始めよう ×出そう ×かけよう
 ・食べ〇始め ×出し ×かけ てください

YにNとの接続が可能か:〇始める ×出す ◎かける(カケルはもっぱらこの形で使われる

 ・引き〇始め ×出し ◎かけ の風邪

YがNとの接続でない場合の自然さ:〇始め 〇出し △かけた

 ・たばこを吸い〇始め 〇出し △かけた
 (↑カケルは△にしたが、×でも構わない程落ち着きが悪い文となる)
 ・たばこを吸い〇始め 〇出し 〇かけたが、父が来たので吸うのをやめた

テイルで結果状態を表すもの:×始める ×出す ×かける

 ・私は結婚/卒業し×始め ×出し ×かけ ている

集団での動作:〇始め 〇出し ×かけた

 〇友達が次々と結婚し〇始め 〇出し ×かけ ている
「晴れる・治る」など動作に時間がかかるもの、状態動詞などとの相性は語による
 ・あ、晴れ〇始めた 〇出した ×かけた よ
 (↑ダシタを使うと、話者の驚きをより表せる)
 ・やっと治り〇始めた △出した 〇かけた のに、また風邪になった
 (↑反対にこれにダシタを使うとおかしい。風邪が治る瞬間は誰も見られない)

もう一つ、直前を表すのにトコロN4があるが、意味はほとんど同じである

 ・仕事が終わ〇りかけた 〇るところだった のに、部長に新しい仕事を頼まれた
しかし、スタート族では異質なので提出しないように

それぞれの詳しい解説

始める N4

出す N4

かける N3

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