JLPT文法解説:出す N4

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用法

接続:

1.動作や事象が『突然』始まる、起こる事を言う

2.テイルで結果状態を表すものは×
 ×私は卒業し~ 結婚し~
だが、集団での動作などでは〇
 〇友達が次々と結婚し~

3. 「太る・晴れる・治る」など動作に時間がかかるもの、状態動詞などとは相性が悪い

4.動作に時間のかからないVが最も相性がいい

5.「思い出す」は普段は一語として扱うが、「思う」とこの文型が合わさったもの

 

一緒によく使う言葉

急に いきなり

 

比較文型:「始める N4」

始める N4」は「出す」よりも話者の「急に始まったなあ」という気持ちが強くでる
 ・どうぞ、お先に食べ〇はじめて ×出してください

 

例文

雨が降り出したので、急いで帰った。

母に「家を出ろ!」と言われて、彼は働き出した。

彼は突然大声で叫び出した。

踊り出したくなるような音楽が聞こえる。

部長に侮辱され、怒りのあまりすぐにでも部屋を飛び出したかった。

彼女は「さよなら」と言うと、背を向けて歩き出した。

スタート族違い:始めるN4・出すN4・かけるN3

共通

「開始」や、文脈・接続によっては「途中(VマスかけのN)」も表せる
 ・彼はごはんを食べ〇始め 〇出し △かけた(直前)
 ・アップル社のロゴは食べ×始め ×出し 〇かけ のりんごだ(途中)
 ・たばこを吸い〇始め 〇出し 〇かけたが、父が来たので吸うのをやめた(途中)

突発性:×始める 〇出す ×かける

「突然・急に」などと使えるのもダスのみである
 ・子どもが(急に)道路に飛び×始めた 〇出した ×かける

意志性:〇始める ×出す ×かける

 ・食べ〇始めよう ×出そう ×かけよう
 ・食べ〇始め ×出し ×かけ てください

YにNとの接続が可能か:〇始める ×出す ◎かける(カケルはもっぱらこの形で使われる

 ・引き〇始め ×出し ◎かけ の風邪

YがNとの接続でない場合の自然さ:〇始め 〇出し △かけた

 ・たばこを吸い〇始め 〇出し △かけた
 (↑カケルは△にしたが、×でも構わない程落ち着きが悪い文となる)
 ・たばこを吸い〇始め 〇出し 〇かけたが、父が来たので吸うのをやめた

テイルで結果状態を表すもの:×始める ×出す ×かける

 ・私は結婚/卒業し×始め ×出し ×かけ ている

集団での動作:〇始め 〇出し ×かけた

 〇友達が次々と結婚し〇始め 〇出し ×かけ ている
「晴れる・治る」など動作に時間がかかるもの、状態動詞などとの相性は語による
 ・あ、晴れ〇始めた 〇出した ×かけた よ
 (↑ダシタを使うと、話者の驚きをより表せる)
 ・やっと治り〇始めた △出した 〇かけた のに、また風邪になった
 (↑反対にこれにダシタを使うとおかしい。風邪が治る瞬間は誰も見られない)

もう一つ、直前を表すのにトコロN4があるが、意味はほとんど同じである

 ・仕事が終わ〇りかけた 〇るところだった のに、部長に新しい仕事を頼まれた
しかし、スタート族では異質なので提出しないように

それぞれの詳しい解説

始める N4

出す N4

かける N3

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